Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

2021-01-01から1年間の記事一覧

嵯峨野明月記 

【概要】著者(監督):辻邦生 「嵯峨本」製作に心血を注いだ三人の回想録(という設定)。やはり著者、<無常で空虚な人の生の中で、生きていた証や煌めきを残す>ことが大好きみたい。季節のせいもあり幾たびも寝落ちした。 【詳細】<メモ> 子守女の愛撫…

私とは何か 「個人」から「分人」へ

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【概要】著者(監督):平野啓一郎 「対人関係ごとに見せる複数の顔が、すべて『本当の自分』である」との言葉にあるように、「分人」は経時的に構成比率が変動する、キャラ%の円グラフ。「本当の自分」なんてものはどこにもおらず、非常に浮動的で相対的な…

花束みたいな恋をした

【概要】著者(監督):土井裕泰 2020年から遡っていくのがすでにつらい。切なさが常に背景にある。花束のように瑞々しかったものが萎れ色褪せていくのを見るのはつらい。手入れを怠ったらだめなんだなあ。交互に流れるモノローグがだんだんシンクロしなくな…

舟を編む

【概要】著者(監督):石井裕也 原作既読勢。言葉の海に浮かぶ大渡海という船を大都会の中で建造する。ベテランに腕抜きを託されたり、自慢の配偶者を得たり、先生に先立たれたりしながらも、なんとか完成に漕ぎ着けた。松田龍平はなかなかいいキャスティン…

劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕

【概要】著者(監督):湯山邦彦 久々に観た。ただただ懐かしいわ。サトシが選ばれし者で伝説のポケモンと共に戦うという流れは王道だが、それゆえに安心して観られるのでは。ルギア直掩で氷の島へ突入するのは熱い。 神々にまつわる古い言い伝えと最近のテ…

キングダム

【概要】著者(監督):佐藤信介 マンガ実写化だが、意外といい感じ(原作は10巻くらいしか読んでないのだが)。るろ剣映画版みたいな感じかな? 吉沢亮めっちゃイケメンやん。天下の大将軍になりたい信君が時空を切り裂く出会いを経て一気に成長。だが、王…

薬の神じゃない!

【概要】著者(監督):ウェン・ムーイエ (文牧野) 薬の密輸で一旗揚げようとする男たちの物語。ビジネスが生まれる感じやインターネット黎明期の「電車男」「サマーウォーズ」感が熱い。序盤はコメディ寄りだが、ヒューマンドラマ、アクション、カーチェイ…

南極料理人

【概要】著者(監督):沖田修一 南の果てでも腹は減る。各人の一年余りの極限生活。一年でいろいろ変わった人もいれば特に変わっていない人も。非日常が日常に変わり、今まで日常だったものが非日常になる。単調とした日常に楽しみを見出していくしかない。…

かもめ食堂

【概要】 著者(監督):荻上直子 変な人たちがフィンランドで紡ぐ食堂繁盛物語。どうといった事件もないが、生活感や余白に溢れている。ガラス張りの明るい店内のレトロ感や、風変わりでシュールな間の取り方が何ともいえない印象を残す。来フィン当初は無…

海街dairy

【概要】著者(監督):是枝裕和 三姉妹+妹が鎌倉で一年を過ごす。きっと、これからも…。鎌倉の淡々とした生活感、自然さな空気感の醸成はさすが。仕事、家事、恋愛をやり過ごしつつも、花火、梅酒づくり、海辺散策などアクティビティを確実に積み重ねる。…

一億人の英文法

【概要】著者(監督):大西泰斗 ポール・マクベイ 「英語は配置のことば」「どんどん後ろに置いていけ」(あとから修飾)などの基本的なルールや考え方、そして「ネイティブの意識」「距離感」「心を与える」など、感情を込めることを指導する。 特長として…

リーチ先生

【概要】著者(監督):原田マハ バーナード・リーチを中心に、日英の同時代人の文化交流を描く。亀ちゃんという架空の人物を加えて描かれるアートフィクション感はさすが。あと有名人たちの熱気あふれる交歓とか熱情とか。 大原美術館が近いので親近感。あ…

連星から見た宇宙

【概要】著者(監督):鳴沢真也 「連星なくして星の研究は成り立たない」「連星万歳!」と、連星への愛を語らう。実は連星はけっこうありふれた存在の模様。『三体』でおなじみαケンタウリ、7重連星、星の中の星、ひょうたん星など、不思議な天体ショーを…

きつねのはなし

【概要】著者(監督):森見登美彦 『夜行』に影響を受け、ホラー系その2。京都に棲む雷獣や水龍にまつわる怪奇譚。モリミーは大仰な文体のイメージがあったのだが、こういった作品では控えめの模様。京大付近の景色や古道具屋、狐面など、ノスタルジアと不…

人生! 逆転図鑑

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【概要】著者(監督):早見俊 19c後半~20c後半ごろの事業家を中心に、成功の秘訣を分析する。一人一人の分量が少なく、面白くなってきたところで終了するので物足りないかも。まあその分読みやすいし、広く浅くエッセンスを、ということでどうでしょう。 …

貧乏国ニッポン

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【概要】著者(監督):加谷珪一 日本が相対的に安い国になってしまった現実とその理由、対処方法を述べる。ライトな新書で一般向けなのでそんなに突っ込んだ話はない。 競争力ランキング、上位10%論文数、文教費予算、実質賃金、一人当たりGDP…様々な指標が…

和泉式部日記

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【概要】編集:川村 裕子 『和泉式部日記』角川ソフィア版。宮とのお手紙や歌のやりとりに繊細な感性を、三人称小説風に日記を書いているあたりに知性を感じる。どうしても想い出を千載の後に残しておきたかったんやろなあ。ただ、カー○ックスはいただけない…

興亡の世界史 シルクロードと唐帝国

【概要】著者(監督):森安 孝夫 一千年紀中国で最大の繁栄を謳歌した大唐帝国の国際性や統治形態に関して学術的に語る。ソグド人や北方遊牧民族の存在感は想像以上に大きかった模様。陸上交易路、いわゆるシルクロードの発展ぶりを紙面から妄想できる。 本…

吾峠呼世晴短編集

【概要】著者(監督):吾峠呼世晴 地味だが作者性は強い。後ろに行くほど鬼滅っぽくなる。著者の尊敬する人曰く、「その時できる精一杯をやったのならば、どれだけ下手なものでも恥ずかしいことはない」。 【詳細】<メモ> ▶過狩り狩り鬼滅のプロトタイプ…

廻廊にて

【概要】著者(監督):辻邦生 マリア・ワ″シレウスカヤなる人物を日記から復元する(という設定)。マーシャとアンドレの修道院出の蜜月、アンドレを失ってからの灰色の日々。静謐で厳格な修道院に差し込む希望と命の煌めき。やっぱり著者は、虚無の中に煌…

夜行

【概要】著者(監督):森見登美彦 ホラーな森見登美彦は初体験かも。ぞっとする荒唐無稽な怪談の焦点は10年前に姿を消した長谷川さんに集まっていき…。「彼女はまだあの夜の中にいる」。光と闇の入れ替わりには恐怖と神秘を感じた。某神隠し的な不思議な世…

果てしなき流れの果に

【概要】著者(監督):小松左京 考えるな、感じろ。「現実的結末」あたりまでは60年代SFといった感じだが、ここから急加速して置いてけぼりにされる。いくつもの時空と情報が猛烈な勢いで流れ去っていき、SF要素にひたすらボコボコにされる。 壮大すぎる往…

イシューからはじめよ

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【概要】著者(監督):安宅和人 「何に答えを出すべきなのか」「最後に何がほしいのか」を着手前(と着手後も適時)に考えてアウトプットの生産性を高める。 これだけ! ちなみにイシューとは…。以下の両方を満たすもの。 2つ以上の集団の中で決着のついて…

マスカレード・ナイト

【概要】著者(監督):東野圭吾 『マスカレード・ホテル』の続編。「何年か前の、例の作戦をもう一度やろうってわけだ」。またもやコルテシア東京にて事件の匂いが。 殺人事件、日下部さんの無茶なお願い、騙し合い…いろいろとフェイクが多いので注意。「本…

マスカレード・イブ

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【概要】著者(監督):東野圭吾 『マスカレード・ホテル』の前日譚といった感じ。「ホテルを訪れる人々は仮面を被っている。お客様という仮面をね。それを剥がそうとしてはいけない」らしい。尚美さんの元カレと大将とか、かけだし新田さんの出会った怖い女…

バガヴァッド・ギーター

【概要】著者(監督):上村勝彦 訳 『マハーバーラタ』の一部。アルジュナさんが戦いを放棄し、この世の真実を知り、また戦場に赴くまで。基本的には古代インド的な覚者像が描かれているよ。 【詳細】2 あなたの職務は行為そのものにある。決してその結果…

交流のしくみ

【概要】著者(監督):森本雅之 その名の通りの内容。インバータの基本とかとかUPSなんかのアレコレは参考になるかも。交流を直流に変えて、直流を交流に変える仕組みとかね。直流の復権についてもチョコっと言い残して終了。 【詳細】<目次> 第1章 電圧…

2020年振り返り・2021年目標

▶2020年振り返り挫折の一年(๑╹ω╹๑ )コロナの一年 って感じ?まあいろいろあったけど、来年も生き抜いていこうや…。※なお、この内容はおなむ氏と一つ屋根の下(湯原)書いておるぞい。 <作品鑑賞>正直めっちゃ減ったよね(๑╹ω╹๑ )おもに資格勉強時間捻出のた…