夏目漱石
【概要】著者(監督):夏目漱石 某明治の近代人が、いわゆる「修善寺の大患」で文字通り生死の境を彷徨ったあと、一命を取り留めてから書いた表題作「思い出す事など」などの随筆を収める。一種の悟りに達した漱石は透明で超然とした境地につかの間至ること…
草枕 (岩波文庫) [文庫]著者:夏目漱石評価:B【評】山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。あ。これみたことある。住みにくさが高じると、安い所へ引っ越したくなる。…
夢十夜 他二篇 (岩波文庫) [文庫]著者:夏目漱石評価:B+【評】夢幻の世界へさあ行こう。「こんな夢を見た」ではじまる一話完結全十話の『夢十夜』、『文鳥』『永日小品』を収録。表題作第一話の枕元の女、第六話の木に埋まった仁王の話はあまりにも有名。『…
寺田寅彦随筆集 (第1巻) (岩波文庫) [文庫] 著者:寺田寅彦【粗評】名文で綴られるテラトラの随筆。少ししっとりしていて決して読みやすくはないが、高雅な感じがある。そして各随筆の最終段落が効く。さあ頁を繰ると『どんぐり』。いきなりの名随筆出現。一…
吾輩は猫である (角川文庫) [文庫]著者:夏目漱石評価:A【粗評】吾輩は猫である。名前はまだない。苦沙弥先生の臥竜窟に集った「太平の逸民」たちの会合を、人間世界の日常を、猫の日常を、「猫の目玉のようにぐるぐる回転する」外発的な開化に苦悩する明治…
私の個人主義 (講談社学術文庫) [文庫]著者:夏目漱石評価:A【粗評】漱石は講話の名手だった。そんな旧千円札の名講演5篇を収録。何かに打ち当るまで行くという事は、学問をする人、教育を受ける人が、生涯の仕事としても、あるいは十年二十年の仕事として…
こころ (新潮文庫) [文庫]著者:夏目漱石評価:B