2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧
平城宮跡+東西大寺に行ってきました まずは、意外と行ったことがなかった西大寺。東の大伽藍に比べると、存外規模が控えめで人も少なく、鴉の聲が虚空に響いておりました。そんな中、釈迦如来立像や文殊菩薩騎獅像、愛染明王坐像がオッスとお出迎えしてくれ…
西洋中世の男と女―聖性の呪縛の下で [ハードカバー]著者:阿部謹也評価:B+【評】『緋文字』なる小説や、高村光太郎の 「駄目だ。早く帰つて心と心をしやりしやりと擦り合せたい。寂しいよ」から説き起こして、西洋中世の男女に関するオカシな慣習や法律がな…
新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド [単行本] 監督・脚本:新海誠【評】 ずっと、何かを探している。 図にしてみた。間違ってたら教えてね。 ジュブナイルの古典的な手法①少年少女入れ替わり②タイムスリップを使用しひと夏、いや3年、いやいや8…
最強の働き方;世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓 [単行本]著者:ムーギー・キム評価:B【評】ムーギー・キムなるオッさんが、「<世界標準で仕事のできる一流のプロフェッショナルたち>から学んだ示唆に富む教訓を、包括的・体系的…
マンガでわかる統計学入門 [単行本(ソフトカバー)]著者:滝川好夫評価:B【評】統計学の導入にいかがか。標準正規分布、t分布、χ2分布などの使い方・使う状況、区間推定、仮説検定ほ大まかな流れがざっくり掴めた。(証明等は専門書で。)何より絵がカワイ…
風土―人間学的考察 (岩波文庫) [文庫]著者:和辻哲郎評価:B+【評】旅行体験、逸話、文学作品、思想書など縦横に例を引き、気候の類型を挙げ、風土と人間の相互作用をときぐほぐそうと試みる。春風は花を散らす風でありあるいは子供を海に嬉戯せしめる暑さで…
8/13〜17に青春18きっぷで東北地方+つくばに突撃してきました今回のテーマ(後付け)は、「みちのく理想郷」縄文の理想郷、三内丸山奥州の理想郷、平泉賢治の理想郷、イーハトーブ そこに所属する人びとがみな概ね幸福な場所を理想郷と呼ぶのなら、われわれの…
新唐詩選 (岩波新書) [新書] 著者:吉川幸次郎 三好達治評価:A【評】ヨッシーとタッツーが唐詩を精選した。杜甫、李白、王維が大半を占める。英訳や思い出、感興を交えた解説は、収録された珠玉の漢詩たちをさらに輝かしいものにするであろう。 詩を読むこ…
プラネタリウム男 (講談社現代新書) [新書]著者:大平貴之評価:B【評】フュージョン(融合)を意味する新技術が、その正体だ。専用のレンズと恒星原板を使って鋭くシャープな像を結ぶ光学的プラネタリウムと、コンピュータで生成された映像を高解像度のプロ…
詩を読む人のために (岩波文庫) [文庫]著者:三好達治評価:B+【評】達治がいろんな近代詩を紹介する。「私が以前から幾年かの間に、その折々詩を読んで覚えた感動(あるいは感興)を、あらまし、とり急ぎ列挙したということになるでありましょう」。詩を読…
白い人・黄色い人 [Kindle版]著者:遠藤周作評価:B【評】初期周作。後年の作品にも通底するテーマの萌芽が見受けられるが、少し印象が弱い気がした。あとは、そうさな…少し物語の運びが芝居くさい感じもする。「白」処刑、拷問、虐殺の日が近づいてくる。人…
図解・ベイズ統計「超」入門 あいまいなデータから未来を予測する技術 (サイエンス・アイ新書) [新書]著者:涌井貞美評価:B【評】主観的で経験的、データ追加で最適化し続けられる元・異端の統計学、ベイズ統計を対話篇で大づかみ。Dataが得られたときにHyp…
中世賎民の宇宙―ヨーロッパ原点への旅 (ちくま学芸文庫) [文庫]著者:阿部謹也評価:B+【評】「総じて歴史研究といういうものは、(略)外にある出来事、自分が対象とする出来事と同じ事を内面に発見する作業です」というアベキンおなじみの言葉を念頭に置き…
茨木のり子詩集 (岩波文庫) [文庫] 選:谷川俊太郎評価:B+【評】『わたしが一番きれいだったとき』『自分の感受性くらい』でおなじみ、のり子。のり子曰く、「自分なりの納得のゆく時間の流れを別に作り出してゆきたい」。大岡信曰く、「イデオロギーを主張…
釈尊の生涯 (平凡社ライブラリー) [新書] 著者:中村元【評】「ゴータマ・ブッダ(釈尊)が実際にどのような生涯を送ったか、そのあとを能うかぎり明らかにしようとするのが、この書の目的である」。なるだけ古い典籍のなるだけ古い章句に依ったとのこと。<…
ペルセウス座流星群を見に、新車くんと一緒に中世夢が原なる處まで行ってきましたインナーモンゴリアの高原ほどではありませんが、星のよく見える宵でしたね芝生に寝転び、夜9時くらいから12時くらいまで天蓋をガン見していたのですが、全部で20個くらいウォ…
戦争と読書 水木しげる出征前手記 (角川新書) [新書]著者:水木しげる 荒俣 宏評価:B【評】読書は吾を救ふてくれた。世に文字なかりせば吾は今頃如何なるものとなつていたか。思へば読書は恩人である。教師である。吾に於ては、正に唯一の教師であつた。否…
「全世界史」講義 I古代・中世編: 教養に効く!人類5000年史 [単行本(ソフトカバー)]著者:出口治明評価:B+【評】アマチュア歴史家が世界の歴史をまとめあげんと試みた。「なぜ」「どのようにして」といった知識定着に有効なギミックは勿論、著者の得意と…
ポスト資本主義――科学・人間・社会の未来 (岩波新書) [新書]著者:広井良典評価:B【評】科学哲学専攻だけあって、社会や思想、技術の話の中で科学っぽい成分が多め。人間の歴史の中でこの第三の拡大・成長と定常化のサイクルの全体が、(近代)資本主義/ポ…