森鷗外
作家論 (中公文庫) [文庫]著者:三島由紀夫評価:B【評】鷗外、谷崎、川端、とユキオが好きな作家を挙げていく。「鷗外」われわれは、長い山道を汗を流して歩いたあとにありついた一杯の冷たい井戸水に酔うように、その澄明さに酔うのである。
山椒大夫・高瀬舟 (新潮文庫) [文庫]著者:森鷗外評価:B【粗評】漱石とはまた違った孤高の近代人の苦悩が窺える。表題作二作はもちろん、『妄想』もイカしてる。独語・仏語などやたらと外国語が踊るぞい。
ヰタ・セクスアリス (新潮文庫) [文庫]著者:森鷗外評価:C【粗評】主人公の金井湛君が「自分の性欲が、どう萌芽してどう発展したか、つくづく考えて見」ようと「性欲の歴史を書」く。口語体なので安心。下ネタ、中でもホモネタが多いのには閉口。【良かった…
舞姫・うたかたの記―他3篇 (岩波文庫 緑 6-0) [文庫]著者:森鷗外評価:A『舞姫』のみ。 華やかな古語でヤリ捨てエリスとの悲恋を描く。「ウンテル・デン・リンデン」や「エリス帰りぬ」は定番。 余は模糊たる功名の念と、検束に慣れたる勉強力を持ちて、忽…