【概要】
著者(監督):黒川智之
(前編)作品名がすごい。事前情報ゼロで突入。『幼年期の終り』的な状態が日常になった世界で、女子高生5人組の日常パート。これだけでもけっこう面白くいとおしい感じだが、後半は暗転。侵略者(?)との戦いはゆるふわパートを許さず、突如として5人組に死亡者が発生。怪しげな青年の登場、自衛隊と宇宙人(?)との一方的な戦闘シーンを挟みつつ、主人公の黒歴史へ。
後半では過去編らしきシーンに飛ばされ、宇宙人と過去に出会っていたこと、おんたんが門出さんとの出逢いで覚醒したこと、門出さんがデスノート的な世直しをやっていたこと、などが明かされる。これはホントにあったことなのか、現在はこの記憶があるのか、などは謎のまま後編へ。待て後編。
門出ちゃんとおんたんの主人公二人がなかなかハマり役。その二人が歌う絶対運命黙示録的な主題歌もええ感じ。あのちゃん、正直謎の人だったのだが見直した。おんたんのオタク風セクシャル発言、なかなか癖があり面白い。意外と賢いのもなかなか。太ももも。
(後編)う~~~ん。。。なんか前編ほどのインパクトはないなあ…。なんだかエヴァとかまどマギとかの他のセカイ系(死語)との明確な差別化が図れたかと言われると微妙だ。前編との重複部分が多く退屈に感じてしまった。
前編の例の謎記憶の解説によると、どうやら門出さんの死を回避するために並行世界に移動したが自分たちの周りの世界以外は重篤化した模様(侵略者が来ないはずだったが…)。その代わりに仲良し5人組が爆誕したり(前編で描かれたような)、熱海で大学夏合宿するイベントが発生したりする。デーモンと先生、おんたんと大葉くんの進展に刮目。
終盤の大爆発で東京が壊滅するも、並行世界で侵略者君を助けたおかげでゲットしたともだちパスである程度被害を抑制できたようだ。復興に向けて 結局侵略者の宇宙人たちはどーなった? 彼らは何者? 今後彼女たちや世界はどーなる? いろいろな謎やモヤモヤを残して映画版は終了。マンガの終盤だけ読んでみたがイマイチ乗れなかったなあ…。なんだか自分たちの周囲だけ良ければいいやという身勝手さを感じてしまったような。「天気の子」的な。
おんたんと門出という両者の属性を持つ狭間の存在がカギになったのは各種作品と同様。ポイントはおんたんがリセットしなかったこと。門出のいる場所が絶対の居場所なのです。
【詳細】
<メモ>
(前編)
- 顔がホームベース。まどマギ的造形で味がある。モブキャラもいろんな顔があり原作者の作風を感じられる(水木しげる風、カバ)。
- 市ヶ谷駐屯地とかの文字がかっこいい。
- どう見ても国民的ネコ型ロボットがモデルのイソベやん、にそっくりの便利アイテムを出す宇宙人がいかにも宇宙人造形でいい感じ。
(後編)