Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

科学・工学・数学

理工書紹介

就職後に読んだ良さげな理工書を紹介します。赤字はおススメのやつね。 youtu.be <統計学、データ分析、CAE、プログラミング> ●19.10.09『有限要素法はじめの一歩』栗崎彰 シミュレーションや数値計算はやっぱり基礎が大事、ということで材料力学の初歩を…

暗記しないで化学入門

著者:平山令明 (新訂版) この本での主役は電子である。最も重要な登場人物(?)である電子が、この本の大切なキーワードである。電子というものの性質や挙動が理解できれば、化学のかなりの部分が理解できるからである。分子中や分子間の電子の動きが予…

文系でも3時間でわかる 超有機化学入門 研究者120年の熱狂

【概要】著者(監督):諸藤達也 ベンゼン環同士のドッキング(カップリング)を軸に、有機化学を電子プラス/マイナスの結合に単純化して平易に解説する。ノーベル賞受賞者の紹介もサブテーマに据え、縦横に話を展開する。リビングアニオン重合や立体障害な…

物理学者のすごい思考法

【概要】著者(監督):橋本幸士 素粒子物理学者のエッセイ集。名文家の寺田寅彦や湯川・朝永、ファインマンあたりの系譜と理解。「お好み焼き屋往復路のヒステリシス」「うまい棒を東京ドームに詰め込んだらいくらになるか」などの思考実験的な話が多い。毎…

数学独習法

【概要】著者(監督):冨島佑允 ビジネスパーソンに必要なのは、数学の「全体感の理解」。ということで、 本書を一言で形容するならば、読むだけで理系の考え方をインストールできる「未来を生き延びるための数学の見取り図」です。 中でも最重要といえるの…

零戦の振動

【概要】著者(監督):安藤隆幸 零戦の技術開発史を通じ、航空機や流体力学・機械力学の基礎知識、フラッタによる曲げ・ねじり振動と回転由来の質量・空力アンバランス振動など、機械振動のあれこれを学ぶことができる名著ぢゃったぞい(๑╹ω╹๑ )✈︎著者が抱く…

連星から見た宇宙

【概要】著者(監督):鳴沢真也 「連星なくして星の研究は成り立たない」「連星万歳!」と、連星への愛を語らう。実は連星はけっこうありふれた存在の模様。『三体』でおなじみαケンタウリ、7重連星、星の中の星、ひょうたん星など、不思議な天体ショーを…

交流のしくみ

【概要】著者(監督):森本雅之 その名の通りの内容。インバータの基本とかとかUPSなんかのアレコレは参考になるかも。交流を直流に変えて、直流を交流に変える仕組みとかね。直流の復権についてもチョコっと言い残して終了。 【詳細】<目次> 第1章 電圧…

大気を変える錬金術 ハーバー、ボッシュと化学の世紀

【概要】著者(監督): トーマス・ヘイガー 訳:渡会圭子 窒素固定化に多大な貢献をなしたハーバー・ボッシュ法でおなじみハーバーとボッシュ。19世紀以降の固定窒素(グアノやチリ硝石)利用の歴史から説き起こし、19~20世紀の化学大国ドイツを背景に、ハ…

宇宙と宇宙をつなぐ数学

【概要】著者(監督):加藤文元 「宇宙際タイヒミュラー(IUT)理論」の一般向け解説本。ブルーバックスあたりに比べるとかなり平易で読みやすいと思われる。IUT理論、数学観のパラダイムを根底から覆す衝撃を数学界に与えた模様。 楕円曲線や素数関連の未…

統計分布を知れば世界が分かる

【概要】著者(監督):松下貢 正規分布、べき乗分布、対数正規分布の解説及び具体例を示したあと、それらの組み合わせで表される体重分布やGDP・人口のランキングプロットの例を紹介。 理論的な曲線とのずれは社会の不公平・不平等。統計分布から世界のゆが…

分子レベルで見た触媒の働き

【概要】著者(監督):松本吉泰 ハーバーボッシュ法から説き起こし、触媒の役割、平衡論と速度論、吸着と脱離、表面科学のイメージと研究の最前線レビューまで。 バルクとは異なる表面・界面の様子や、不均一触媒の表面でもぞもぞピョコピョコ跳ね回る原子…

地学のススメ

【概要】著者(監督):鎌田浩毅 「地学」の宣伝本。1%程度しか選択者がいないらしい。 太陽の運行、生命と地球の共進化、プレートテクトニクス、超巨大噴火と大量絶滅、南海トラフへの備えなど、地学ならなんでもござれの内容となっている。豊富なデータや…

不自然な宇宙

【概要】著者(監督):須藤靖 宇宙観の変遷やインフレーション宇宙論の概説後、マルチバースの諸段階(Lv.1~4)、宇宙原理や人間原理、シュレーディンガーの猫や量子自殺、4つの相互作用の大小関係などさまざまな話題にふれ、思考実験に誘う。素粒子論や宇…

無限と連続

【概要】著者(監督):遠山啓 集合論、群、トポロジー等、無限を数える数学の概念を解説。正直言って難しい。とりあえず無限にはランクがある。 【詳細】 カントールが始めた破天荒な試みである集合論は「無限の数学」。 1対1対応という手段で2つの無限…

はじめての解析学

【概要】著者(監督):原岡喜重 題名通り。4章まではフ~ンだが、コーシー列が出てくる5章あたりで苦しくなる。6章の超関数では「?」が頭に渦巻いた。7章の複素解析、8勝の量子力学に関する記述は大学数学の復習になるかも。 【詳細】 解析学、それは…

ゲノムが語る生命像

【概要】著者(監督):本庶佑 ノーベル賞でおなじみ。DNA関連の生物学・医学の発展のあらましと最近のトピックについて語る。エピジェネティクス、分子標的薬、遺伝子病、ゲノムコホートなどのテーマについて触れているが、それぞれの内容が散漫で有機的な…

初級金属学

【概要】著者(監督):北田正弘 原子レベルでの金属の挙動を平易に解説する。金属の機械特性や鋼の熱処理に関し理解が深まる。空孔や転位などの欠陥がもぞもぞ移動していくのがイメージできるようになるか。電子雲もイメージできれば結晶の変態も身近に感じ…

学問の発見

【概要】著者(監督):広中平祐 特異点解消のフィールズ賞でおなじみ。著者が半生を振り返り、出逢った人々、学問や創造の喜び、数学上の発見などについて語る。人生の転機がいくつもあり、著者が数学者として成長していくドラマとも読める。 著者のように…

技術士試験勉強法

【概要】著者(監督):鳥居直也 「医師を除く理系の最高峰資格」たる技術士について概説する。資格の意義、一次試験および二次試験の問題内容、総合技術監理部門への手引きなど。ご学友が一次試験を受けていたのと、父が取得していることから興味が。なかな…

数学する身体

【概要】著者(監督):森田真生 古代ギリシャ~近代数学~現代数学と時代が下るにしたがって普遍化・対象化・非身体化を進めていく数学史を背景に、数学者・岡潔の再評価を行う。対象との同一化による「数学する」ことの追求。21世紀にあって、東洋的な・日…

数学ガール

【概要】著者(監督):結城浩 思ったより高度だが、高校数学程度の知識(代数、三角関数、数列、順列組合せ、微積分など)があればじゅうぶん読み進められる。数学的な厳密さよりも数学の楽しさを重視しており、一見異なる数学分野の水面下での緊密な繋がり…

復刻 100万人の金属学 基礎編

【概要】著者(監督):いろいろ 編:幸田成康 50年前の一般向け金属読み物。相図・変態・欠陥・転移から半導体まで、良くも悪くもトピックがころころ変わるので、ヴォリュームが帯に短し襷に長しなんだよな~。もっと一人の思想が濃密に反映された金属本を…

雲を愛する技術

【概要】著者(監督):荒木健太郎 パーセル君劇場(twitter)でおなじみ。雲愛の密度は伝わるのだが、いかんせん情報量が多すぎて疲れる。雲愛もちょっと重すぎる。でも雲のことを「子」といっているところに著者のいつわらぬ雲愛を感じた。 twitter.com 【…

計画の科学

【概要】著者(監督):加藤昭吉 かつて一世を風靡したPERT法の一般向け解説書。ネットワーク化・シーケンス化、クリティカルパスを意識して仕事に取り組む大切さを教えてくれる。ガントチャートではわかりにくいイベント間の関係や順序も整理できて面白そう…

失敗百選

【概要】著者(監督):中尾政之 工学的失敗事例をたくさん集めた。エンジニアたるもの、機械工学・金属工学・化学工学・電気工学・人間工学など広範な学問分野に通じていることが要求される。また本書、抽象化(上位概念の抽出)と具体化(事例の水平展開)…

ディープラーニングがわかる数学入門

【概要】著者(監督):涌井良幸 涌井貞美 ニューラルネットワークと回帰方程式によるモデル最適化・特徴量抽出というDLのコンセプト、勾配降下法や逆誤差伝播法などの数学的テクニックを教えてくれる。もちろんタイトルの通り計算過程のわかりやすExcelで。…

時計の科学

著者(監督):織田一朗 【概要】 日時計からクオーツ時計まで、時計・時間の歩みを概観する。エネルギー変換装置である時計の精度向上・構造の変化を見ていると、その時代時代における科学技術の最先端を詰め込まれていたのが時計だったのだと感ずる(それ…

時間とはなんだろう

著者(監督):松浦 壮 【概要】 ニュートン力学、相対論、電磁気学、量子力学、そして量子重力理論など、科学理論統一の歴史を概観する。定性的なストーリーを頭に入れてから定量的な学習をすると定着しやすいと思う。相対論や共振、くりこみの説明はわかり…

エンジニアの生存戦略

著者(監督):匠習作 【概要】 「激しい知的好奇心がなければエンジニアの仕事は苦痛でしかない」。技術史や技術士試験推し以外は「聞いたことあるような話」だったので、特に手元に置いておきたいとは思わない本だった。 【詳細】略。