【概要】
著者（監督）：山口淳太、原案・脚本：上田誠
貴船限定でループ時空が発生し、登場人物たちの感情がぐちゃぐちゃになる低予算系コメディ。ループものは近年多いのでそれ自体に目新しさはないが、ループ間のタイムスパンが短すぎる点が面白い。京都貴船という舞台設定も幽玄さと青春と不可思議さの同居した設定にお似合い。ロケ地の旅館付近の情景もいい感じに懐かしさがある。
2分程度で強制ループがかかるので、だんだんルーチンワークが効率化されていく。記憶が蓄積される点を生かし、向かいの建屋で作戦会議。情報共有・分業を進め、協力して現象解明を試みる。対象範囲・ループごとの微妙な風景の違いなど世界線の変化にだんだん気づいて打開策が見えそうになるも、問題児の作家先生と編集がカオスさを加速させる。仲間割れ、客同士の殴り合い、全裸編集、狂気の末の刺殺騒ぎ…。次から次へと問題が発生し、次回ループへの宿題が累積していく。行き詰ったころに、最初に寝ていた彼の覚醒で潮目が変わってくる。
動き回っていた主人公の彼女が待つ立場に変わり、若い二人のわだかまり解消フェイズに移行。周囲の喧騒も知らぬげに若い二人で本心を吐露する。「リバー、流れないでよ」との祈りがトリガーだった模様…？ フランス行きまでのモラトリアムを延長したい二人は、白銀の貴船包囲網からの逃避行を敢行。
観念しここで大団円、という雰囲気になるもやはり簡単には戻らず。彼女の水神への祈り能力も実はミスリードで、冒頭の近未来風コスチュームの彼女が関係ありそう。わだかまり解消ではなくタイムマシン修理がトリガー。神社に至る階段へ突撃し、帰還援助を総員で支援。くるりで〆。いったい何回ループした？（20~30回くらい？）
【詳細】
＜メモ＞
●ループ友達：いや、多いな。
