【概要】
演出：キム・ウォンソク、脚本：キム・ウニ
全16話のドラマ。OPの渋めの曲がけっこう記憶に残る。
「過去が変われば現在も変わる」ということで、謎の無線機で過去（＋現在）を改変したり、情報アドバンテージを得ることで、未解決事件やイ・ジェハン失踪事件を解決していくカタルシスが味わえるぞい。一方でループものにありがちの、こっちを立てればあっちが立たず的な展開もあり単純な勧善懲悪でないところも面白いところだ。
主人公のプロファイリング若造、頼れるボインのキムヘス姉さん、ケチョル先輩、グルメ先輩、不器用な正義漢イ・ジェハンなど、魅力的な登場人物も忘れ難い。
エンディングではシーズン2を匂わせつつ、諦めなければ何とかなるということであえて未確定にしたのかも。何とかなった後は主要人物3名で酒を酌み交わしたというように脳内補完しておるぞ。
【詳細】
＜メモ＞
- 『君だけがいない街』的なサスペンス×ループ（過去改変）もの。不定期の時刻23:23に、謎原理で動く謎の無線で過去のイ・ジェハン先輩と繋がるぞ。ただし、過去も現在も時間経過はしているので、好きなタイミングで過去干渉することは不可（下の図みたいな感じ）。タイムパラドックスはないので時間軸は一本道。なので、主人公たちの行動次第でバタフライエフェクト状態になり、生き返ったり死んだりする。まさに、あっちを立てればこっちが立たず。
- 緊迫感のサスペンス・アクション、そして先輩をめぐるラブ・ロマンス。巨悪と闘うという副テーマもあり、勧善懲悪のカタルシスが味わえる。韓国社会のゆがみを反映している？
- 主人公のプロファイラー・パク君の観察眼がすご。ホワイトボードにとりあえず整理してみるのが大事だ。逮捕前に黙秘権＋弁護士選任権のくだりはちゃんと言う。15年前の少年時の姿とのシームレス切り替えが物語の重層さを増す。
- 巨乳石田ゆり子ことキムさんとのバディもの感もあり。というか後半はイ・ジェハン先輩と彼女の成分が多めになる。お姉さん、頼りがいあるように見えて新人時代やオフのときとの落差が大きいのがGOOD。果たせなかった約束と、先輩の受け売りの言葉を胸に生きてきたのだ。先輩との宣伝写真撮影シーンや運転指導、クール宅急便爆発、おんぶシーンなどが印象に残る。
- パク君からの未来情報をもとにイ・ジェハン先輩が過去で無双する。冒頭の血まみれの最後もかなしいし、スタンガンや映画チケットの授受が行われた某連続殺人事件の解決後、コメディ映画を一人で観て泣くのもかなしい。半人前との約束を守れなかったのもつらい。実はパク氏、子供時代に先輩とクロスオーバーしていた。無限オムライスの謎も解明される。
- 時効となった少女誘拐事件が発端となり、未解決事件解決のチーム結成。とみせかけての厄介払い。署長っぽいオッさんの悪党感は何なんだ。中間管理職のオッさんかわいそう。「過去が変われば現在も変わる」を合言葉に、無線パワーを使いながら、石田ゆり子と薄い顔マンと鑑識とウルサイおっさんという最強チームで迷宮入り事件を解決していくぞ。やがてはイ・ジェハン失踪事件の解明に…。
- 連続殺人事件の数々、インジュ事件、イ・ジェハン殺害、アン係長殺害と、めっちゃ治安悪くないかこのエリア。15年くらい経つと関係者は逆に話しやすくなるのかも。
- Amazon Primeで観たが、デスクのバットマン（？）写真その他にぼかしが入るのは一体何なんだ。スポンサー的なあれか。
