【概要】
著者(監督):森貴史
ギルガメシュ叙事詩やオデュッセイア、アレクサンドロス大王の東征、玄奘三蔵の求道の旅にはじまり、古代には苦難のイメージで語られがちであった旅がだんだんと印象を変えていく。中世の巡礼ブームで徐々に観光目的が前面に出始め、近世以降の冒険・探検・登山の時代的空気によって新たなる事物への出会いという側面がメインとなっていく。
徒歩、船、馬、馬車、蒸気機関車、蒸気船、飛行船、飛行機と交通手段やテクノロジーが変わっていくにしたがって世界認識も変わっていくのが通史的。クック船長、スコット・アムンゼンの南極点到達レース、マロリーのエベレスト登頂、オリエント急行、タイタニックなどといった有名エピソードには一通り触れられているがちょっと通史的で物足りない印象はある。
「結び」では旅行記を書き残そう! と勧める。
【詳細】
<目次>
- 第1章 “古代”英雄は旅で成長する(新人の地球への拡大;ギルガメシュ王が残した人類最古の旅の記録 ほか)
- 第2章 “中世”世界を旅する職業人たち(巡礼者たち;冒険者たち)
- 第3章 “近代”自然は美しい―馬車、世界探検、アルプス登山、団体旅行(理性と産業革命の時代;馬車の時代 ほか)
- 第4章 “現代1”20世紀の新しい大衆旅行―長距離鉄道、豪華客船、飛行船(便利な旅行ガイドブックの登場;ガソリンエンジンと自転車旅行の時代 ほか)
- 第5章 “現代2”新たなテクノロジーによる旅と極地探検(大空の旅;南極点と北極点の制覇 ほか)
<メモ>
ワシの海外旅行記シリーズを貼っている。
関連書籍。