【概要】
著者(監督):伊藤智彦
この物語セカイは、ラスト1秒でひっくり返る──
『楽園追放』でおなじみグラフィニカの3DCG、京都の風景の数々、サイケデリックな異世界時空の描写、きゃわわなルーリー。そういった要素に加え、量子情報・AR空間・近未来の世界といったSF要素を揉みこんだ感じ。
ポスターやCMの時点でSF要素が確実に盛り込まれることは予想できるが、直美が瑠璃を助け瑠璃が直美を助けるという再帰的・多層的なSF構造に君はついてこれるか?
【詳細】
<あらすじ>
<メモ>
●世界線
とりあえず頑張ってまとめてみたのだが、下記理解でOK?
異論やコメントあればよろしく。
「ナオミ」は先生と呼ばれてた方で、「直美」はグッドデザインで修行してた方ね。
(どっちが正史の人間なのか混乱してくるが)
●雑感
<対比・ループ構造の物語>
ナオミの数知れぬアルタラダイヴ試行にはループ要素、量子情報・AR空間・近未来の世界、多層構造といった点にはSF要素を感じないわけにはいかない。
現実VS.データ、子供と大人、直美と瑠璃といった対比。
直美が瑠璃を助け、瑠璃が直美を助ける。どこまでが現実(最後の月面世界?)なのかわからなくなる(わざわざ月面を登場させたのは時間の経過を表すため?)。
ちょっと入り組みすぎな感があるが、考察し甲斐はあるかも。
序盤で言った言葉を終盤でまた出動させる繰り返し、いいよね。
序盤でナオミに、終盤でカラスに「彼女が欲しい」と直美が言われ(聞かれ)るんだが、「彼女」の表す意味が違う。はじめはガールフレンドの意だが、二回目は明確に瑠璃を指しているんだね。
「僕は/俺はエキストラ」発言も、序盤は直美が、終盤はナオミが言ってて立場が逆転しているんだな。火災事件あたりから、直美がナオミに決められたとおりにやることに反発感を覚え始めていったようだし。
瑠璃に拒絶され、昔の自分に殴られるナオミかわいそう。
<表現>
グッドデザインという名の天地創造力が強すぎるが、この仮想世界のみでしか使えない。想像力と思いの強さしだいだ!
騙された直美だが、結局ナオミと共闘。バトル要素入れてきたな。
地面に掌を突いて何やら錬成するあたりには某錬金術師を連想せずにはいられなかった。
極彩色のサイケデリックな異世界時空の描写が「叛逆の物語」っぽいような感じだった。方向性は違うが幻惑されるような感じが。
3DCGはグラフィニカ。
緻密な3DCGと自然な動きに「楽園追放」からの5年間の歩みを感じた。走りやちょっとした動作がだいぶ自然になった。
「楽園追放」もよろしくね。
鴨川河川敷での距離の近づき、古本市開催後のアリスコスプレからの告白・赤面は初々しくてよい感じだ。ルーリーかわいいよルーリー。直美と丁寧語で話す関係、結構好き。
あと、浜辺美波の顔めっちゃ好みなんだよな。
SF好きな直美君。本好きとしては年200冊の目標に共感を覚えた。先生と話すときにスマホで話しているふりをするのはお気に入り。
狐面が不気味。単眼だし。伏見稲荷でおキツネさんということで、京都感もありつつ。
<京都>
「けいおん!」の人がキャラデザらしい。京アニということでここでも京都感を見出す。
京都の風景の数々に懐かしさや親近感を覚える人もいるのでは。
伏見稲荷および京阪伏見稲荷駅、鴨川デルタ、東本願寺、地下鉄、宇治、京大、堀川高校(?)、上賀茂神社、堀川五条交差点など。
ちなみに観る前日に偶然行った上賀茂神社ではコラボエリアがありました。
あと、京都市営地下鉄のキャラ、結構洗練されてて好き。
●出町座について
19年12/1に観たのだが、
中国・四国・近畿地方では京都の出町座だけでしかやっていなかった。
本売ってたりカフェも併設されてたりの小規模映画館で、なかなか内装も落ち着いた感じでよかったですぞ。
2017年12月に出現した模様。学生時代にあったら行き倒してたやろなあ。
●リンク