【概要】
著者(監督):澁澤龍彦
三島の『サド侯爵夫人』を生んだ。
フランス革命前夜のフランスでやりたい放題やった男の波瀾万丈の生涯。サディスティックでマゾヒスティックな放蕩三昧・乱行の前半生を経て、伝説的な作家へと脱皮する。
たしかに彼は一個の性的異常者であり、一個の卑しいサディストでもあろう。しかし、自己の社会的生活と個人的快楽との間に妥協は不可能だと見てとったとき、彼は翻然としてリベルタンたるべく決意した。
敵対的な姑一家や献身的な妻との複雑な関係、女性遍歴と異常性癖の数々、意外と快適な獄中生活と旺盛な創作意欲、フランス革命に翻弄される晩年など、いろいろ見どころがあるのだが、補遺(3)のジャンヌ・テスタル事件が一番面白かったりする。詳細は…キミの目で確かめろ!!!
【詳細】
<目次>
- 第一章 誕生より結婚まで(一七四〇―一七六三年)
- 第二章 リベルタンの出発(一七六三―一七六七年)
- 第三章 アルクイユ事件の周辺(一七六八―一七七二年)
- 第四章 マルセイユ事件の周辺(一七七二―一七七三年)
- 第五章 ラ・コストの城にて(一七七三―一七七八年)
- 第六章 ヴァンセンヌの鐘楽(一七七八―一七八四年)
- 第七章 自由の塔(一七八四―一七八九年)
- 第八章 革命とともに(一七八九―一七九二年)
- 第九章 恐怖時代に生きる(一七九二―一八〇〇年)
- 第十章 精神病院の晩年 (一八〇一―一八一三年)
- 第十一章 死 (一八一四年)
- 補遺(1) 死後の評価
- 補遺(2) その生涯の最後の恋
- 補遺(3) ジャンヌ・テスタル事件
<メモ>