【概要】
著者(監督):梯久美子
たこちやん! 元氣ですか? お父さんは元氣です
と、
国の為重きつとめを果し得で 矢弾尽き果て散るぞ悲しき
この対比ね。
栗林中将リバイバル顕彰の火付け役となったノンフィクション。クリント・イーストウッドの映画二部作がこれに続いた。タイトルがええ感じに故人の遺志をくみ取っており、最期の電文の改変に注目したことから物語は始まる。
温和で前線勤務らしからぬように見えて、島民の早期疎開、水際作戦から持久戦への転換、「敢闘の誓」の示達や「予は常に諸子の先頭に在り」にみられる率先垂範の精神による統帥、上級幹部の更迭実施など信念と実行力に長けた将軍であった模様。一方で、「夫として父として、御身たちにこれから段々幸福を与え得るだろうと思った矢先」「どうかくれぐれも大切にして、できるだけ長生きをして下さい」家族の手紙からは繊細でまめな家庭人らしいやさしさが滲み出ている。特に若い妻と娘宛ての手紙。手紙を書いているときだけは生きている実感を持てたのかもしれない。
栗林以外の一兵卒の手紙も収録。支援も水もない地獄の戦場感において、感状授与や進級申請が彼にできるせめてもの感謝だったのかもしれない。好敵手の海兵隊の硫黄島戦の評もあり双方ともに名を上げた。
↓渋めのこのチャンネルもよく帰り道に聞いておるぞい。
【詳細】
<目次>
- 第一章 出征
- 第二章 二二キロ平米の荒野
- 第三章 作戦
- 第四章 覚悟
- 第五章 家族
- 第六章 米軍上陸
- 第七章 骨踏む島
- 第八章 兵士たちの手紙
- 第九章 戦闘
- 第十章 最期
<メモ>
孫。
著者のくみこ。
かけはしくみこといえば、これも良かったぞい。
ただみちかはわからんが、さもありなんなエピソードが。