【概要】
著者(監督):まんきゅう
ふしぎな絵本にのみこまれたすみっコたちの、切なく、どこまでもやさしい物語。
序盤のキャラ紹介のおかげで前情報ゼロでも楽しめる。
すみっコたちとひよこ?の冒険と交流が描かれる中盤。そして、世界の秘密とひみつのコの正体がクローズアップされる終盤。怒涛の展開には思わず引き込まれてしまった。
老若男女問わず教育的効果絶大で、やさしさの波動に心が洗われる。
すみっコたちみたいに優しくなろうと思えるのでは。もーいっかい観よかな(๑╹ω╹๑ )
まああれですよ。
つべこべ言わず観ろ(命令)。
【詳細】
●あらすじ
●感想
人とのつながりを大切にしたくなるような映画になったと思いますので、何かつらいことがあったら、すみっコたちの温かなやりとりを思い出してほしいです。
(パンフレット すみっコぐらしチームのインタビューより)
☝これに付け加える言葉はない。
●終盤の怒涛展開 振り返り
終盤で一気にギアチェンジ。
終盤の流れを振り返ってみよう。
※このあたりナレーション皆無なのがニクい。
※ネタバレありなので観終わってから読んでほしいな…。
①すみっコたち合流
大団円感マキシマム。すみっこでおにぎりたべる。
ひよこ?にすみっこをゆずって、おにぎりもぐもぐ。やさしい。
②白鳥の湖発見
ひよこ?、みにくいアヒルの子だったのか…。
ちゃうんかーい(*_*;
③虚脱するひよこ?、水没。
すみっコたちが救助に向かうと、水底から白紙のページへ。
湖にとびこむすみっコたちに涙。
自分が何者であるか悟ったひよこ?。
居場所を見つけられなかったひよこの涙。
④ひよこ?勧誘
しろくま:いっしょにくる?
しろくま:(仲間のしるし・ピンクのお花をプレゼント)
しろくま:もうひとりじゃないね
ひよこ?:なかま…
すでにやばいんですが。
ええやつしかおらんやん、これ。
⑤出現する謎のワームホール
でも高くて届かない。
ねこが地面を掘るとこれまでの絵本世界のパーツをとりよせバッグ。ねこ有能。
⑥脱出タワー建造
バケツリレーで突貫工事。
すみっコたちがタワーに登る中、ひよこ?はなぜ登ってこない?
⑦タワー倒壊の危機
バランスを崩したタワーを支えるひよこ?。
でも支えきれない!
流した涙が呼んだ、
おおかみ! きつね! たぬき! いぬさる(きじ)! おに!!!!
⇒(;ω;)ぶわっ +1
⑧ひよこ?追憶
おばけが脱出したときにお花だけが取り残されたことを見逃さなかったひよこ?。
世界の残酷で冷厳な理に気づいてしまったひよこ?。
ひよこ?とともに、来し方を順不同で振り返る。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ねこ>
どこからきたの?
⇒(;ω;)ぶわっ +2
※恥ずかしがり屋なねこが聞いてるのがポイントね。
それにしてもねこ、掘ったり引っかいたりで世界を繋げて大活躍。
<しろくま>
しろくま:(ふろしきをまいてあげる)
ひよこ?:いいの…?
しろくま:(うなずく)
⇒(;ω;)ぶわっ +3
※寒がりのくせに、ひよこ?のためにマッチ擦りまくったり、
ふろしき巻いてあげたりといたわりの心を見せた。
あかん。また泣けてきた。
<ぺんぎん?>
ぺんぎん?:おなじだよ
ひよこ? :えっ?
ぺんぎん?:じぶんさがしちゅう
⇒(;ω;)ぶわっ +4
※とりシリーズのよしみで弟(妹)分みたいに接してるのがポイント。
比較的絡みが多かったし、
帰還時も最後まで残っていたので特別結びつきが強かったのでは。
あかん。また泣けてきた。
<とんかつ>
たべてくれるの?
⇒(^ω^)よかったね。
※今作のギャグ要員。
それにしても、寒がりなしろくまにマッチ売りさせたり、
あげもの軍団をおおかみにぶつけたりと適材適所やね。
<とかげ>
(いっしょにうみをみる)
⇒(;ω;)ぶわっ +5
※多くを語らないのがいいんです。しろくまへの「やすんでて」も地味にいいんだな。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
すみっコたちを見上げるひよこ?。
ひよこ?:ありがとう
⇒(;ω;)ぶわっ +6
しろくま:いっしょにいこう!
⑨脱出
別れを惜しむ余裕もなく光に吸い込まれていくすみっコたち。
逡巡するぺんぎん?が吸い込まれたところで撤退完了。
ひよこ?やおにたちは彼らの姿をいつまでも見守っていた。
※仲間のしるしの花びらが撤退時にはらはら飛ぶのが悲しい。
涙と見せつつも微笑を見せて彼らを送り出したひよこ?は強いと思いました。
⑩喫茶すみっコでの卒業制作
元の世界に戻ったすみっコたち。
白紙のページにひよこ?のなかまを描いてあげる。
※自分たちの絵を描くのかと思ってた。
⑩スタッフロール
ひとりぼっちじゃなくなったひよこ?。
ひよこ?やおにたちの日々をエピローグで描く。
原田知世の「こなーゆーきー♪」(冬のこもりうた)も攻撃力を倍加させる。
⇒(;ω;)ぶわっ +7
ひよこ?、みんなにやさしくしてもらってよかったね…。
いやほんとによかったと思う。
少年漫画より熱い展開やめろ。
もう終盤ずっと☟やったわ。
周りですすり泣きも聞こえる中、
涙がこぼれないように上を向いていました。
涙はなんとか堪えたが、なんだか鼻水が出てきたんだよなあ。ずずっ。
●雑感
こんなに語りたくなったの久しぶりやわ。
すみっコの衝撃。恥ずかしながらすみっコぐらし知らなかったのだが、視聴後に深い爪痕を残した。
この映画の鑑賞は、一つの「体験」と言ってもいいかも知れない。
<作品世界について>
優しい世界。心が洗われる。
思いがあふれる。胸が暖かくなる。やさしさに包まれる。
共感し、いたわりあい、寄り添い、他者のためにがんばる。
やさしさと感謝で、他者に相対する。
自分たちも大変な中、ひよこ?をいたわっていた彼らはエラいと思ったね。
素直に自分もああなりたいと思った。
- すみっコ⇔ひよこ?+おにたちの双方向のやさしさが光る。最後に涙とともに微笑を見せたひよこ?は強いと思いました。
- なんか「ありがとう」が多かった気がするんだよな、この作品。
- 荒唐無稽な設定の架空のキャラクターたちではあるが、確かな存在感を放ち、体温や息吹が感じられる。彼らは、確実にこの世界に「生きている」…久しぶりにそういうふうに感じさせてくれる作品に出会えたように思う。
<構成・表現について>
- 桃太郎、マッチ売りの少女、赤ずきん、人魚姫、アラビアンナイト、(みにくいアヒルの子)等の絵本世界を次々に渡り歩いたのには意味があった。やや駆け足でたくさん世界を回った伏線が終盤で高速回収されたのには舌を巻いた。
- 序盤でひよこ?がデータ体みたいにヴヴヴ…ってなってて不穏な雰囲気を漂わせてるけど、視聴者は中盤までにはそのこと忘れてるんだよな。だけど終盤で視聴者は思い出してしまうんだわ、その不穏さに。そして気づいてしまうんだわ。別れの予感に。それにしても落書きってのは予想外だったね。
- ストーリー構成としては、異界での冒険⇒オリキャラとの出会いと別れ⇒別れた後も続いていくそれぞれの世界、ということで結構王道なつくりなのでは。
- イノッチのナレーションが作品の優しい雰囲気に合ってるかも(基本的にツッコミ係だが)。すみっコの声がなしなのも却ってグッド。
- 登場人(?)物たちの絵本っぽく太い描線が印象的。
- アニメーションだからこそ描ける世界ではあるわな。まあ、アニメーションだろうと実写だろうとマンガだろうと活字だろうと、そこに登場しているキャラクターに確かな手触りが感じられたら、その作品には小宇宙が広がっているといっていいわな。そんなわけで、唐突にアニメ映画を紹介する。
- ひよこ?はぺんぎん?に対応するみにっコのようだ。しろくま⇒ふろしき、ねこ⇒ざっそう、とんかつ⇒えびふらいのしっぽ、とかげ⇒にせつむり、ぺんぎん?⇒ひよこ?
☟すみっこつながり。
☟アニメ映画ではないが、
<すみっこで生きる現代人に>
- やさしさの波動に包まれた。この映画がヒットしているのも現代人のすみっコ欲求にリーチしたからではなかろうか。日陰者の悲しみと、それゆえの思いやりは現代の若年層の嗜好に合うのかもしれない。
- 一人暮らしとか晩婚化とか地域社会の紐帯の退潮とかで孤独を感じがちな現代人にはすみっコのコンセプトは刺さるのでは。孤独は辛いが、束縛されるのは嫌だ。でも緩い他者との緩やかなつながりは欲しい、そんな現代人に。
- いわゆる「陰キャ」っぽいすみっコたちだが、これほど共感を集めているのはそれだけ陰キャが多いからでは? 陰キャ向けに世界を作り替えないといけないのでは? 陰キャの一人として、内向的・内省的な性質や性格に価値が置かれることを願ってやまない。
- 逆説的だが、
「すみっこ」こそが中心だ(๑╹ω╹๑ )
「サヨナラ」ダケガ人生ダ☟
<その他>
- 喫茶すみっコ行きたい。どこにありますか?
- パンフ購入、グッズ購入余裕でした。
- ところで、なめくじ+おにぎり(塩)はOK?
●すみっコぐらし紹介
完全ににわかだが、そんなこと関係あるか?
当然ない。コンテンツ歴の長短に貴賎なし。
すみっコぐらしとは?
電車に乗ればすみっこの席から埋まり、カフェに行ってもできるだけすみっこの席を確保したい…。
すみっこにいるとなぜか“落ちつく”ということがありませんか?
さむがりの“しろくま”や、自信がない“ぺんぎん?”、食べ残し(?!)の“とんかつ”、はずかしがりやの“ねこ”、正体をかくしている“とかげ”など、ちょっぴりネガティブだけど個性的な“すみっコ”たちがいっぱい。
すみっこが好きな方、すみっこが気になる方、あなたもすみっコなかまになりませんか?(すみっコぐらしofficial web siteより)
なります。
サンエックスって、たれぱんだやリラックマと同じとこなのね(๑╹ω╹๑ )
すみっこにもちもちしたキャラが集まってるのがかわいい。
しろくまやねこはまだしも、
とんかつ、えびふらいのしっぽ、ざっそうなど…非生物もありの謎の人(?)選。
しろくま⇔ふろしき、とんかつ⇔えびふらいのしっぽ、とかげ⇔にせつむりなど、大きい子と小さい子のコンビがある。
「すみっコぐらしのうた」
⇒かわいい♥(●‘ω‘ ●)♥
☟まさかの検定もあるよ。
●リンク
☟すみっコぐらしの概要を掴める①。
☟すみっコぐらしの概要を掴める②。
☟脚本家インタビュー。
☟イベントレポ。
- 「察していたわりあう空気」
- 「すみっコたちは、シリアスになりすぎず、どこかマイペース、のんき、時に素っ頓狂なところもあって、一緒にいる仲間へも干渉しすぎず、本当に困ったことがあったら力になろうとする、色々なこととの距離の取り方が好きです」
- 「映画内のキャラたちの助け合いも、トークショーの打ち上げでのスタッフのすみっコ愛も、映画をみた人のほっこりしたという感想も含めて、関係するほぼ全員が優しいというまれな映画でした」
☟ストーリーの流れ確認に便利。
☟ひたすら讃頌している。「読み聞かせ」構造に言及。
●関連図書
・ストーリーブック
絵本風の作りでストーリーを確認。
・すみっコぐらし大図鑑
すみからすみまですみっコづくし。キャラクター設定とテーマアートの紹介が主。どのページもかわいい!
すみっコ検定の模擬問題もあり。52/57点だったのでたぶん合格できそう。