Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

僕とカミンスキーの旅


著者(監督):ヴォルフガング・ベッカー

【概要】
ヨボヨボの元画家を誘拐しつつ独仏を巡る。
絵画的表現が印象的。

【詳細】
<あらすじ>
各国語が次々に流れる記録映画風の映像が流れる。
ビートルズ、アリ、ピカソコクトーマティスジャコメッティなど、錚々たるメンバーが並ぶ。

シームレスなつなぎで本編へ。
からの、油絵風OP。これ以降もそうなんだけど、絵と場面のつなぎが印象的なんだな。
ピストル発砲はウソ 主人公の妄想癖が窺える

Kapitel(Chapter)仕立てかつドイツ語で進行。每Kapitel毎にさまざまな画風が顔を出す。
自称伝記作家がヨボヨボ元画家の家に乗り込み、平穏を乱していく。
傍若無人な主人公が浮く様はコメディ。
主人公、エッチな妄想(はちみつ)をついついしてしまう好色なお調子者
気色ばむだけでなく守護者たる娘がいないうちに空き巣までしちゃう。 

元恋人テレーゼに逢わせるべくおじいちゃんを誘拐。ついでに絵もパクる。
つづら折りの坂を越え、ようやくロードムービー感が出てくる。音楽が無駄に壮大。
んごごごご…と寝倒すジジイのシミやシワ、
老いへの恐れ、老醜がテーマの一つ?

車を盗られた後は電車に乗っておフランスへ。
何だかんだ気に入られているが、おじいちゃんのペースに合わせざるを得ない主人公が良い。
元カノの家に辿り着くも、知ってか知らずか
今のパートナが在席するとテレちゃん話が脇道に逸れる。わざと?

そして終幕へ。
昔送ったラブレターはなかったことに。灰色の海を臨む老人の背中が、ちょっとビター。涙。
同行二人、旅の記念にサイン入り絵画をゲッツ。契約済みを知って原稿棄てたけど報われた。
ウォーホル、モディリアーニ、キリコ、ピカソなど、いろんな画風でEND。

<印象>
画と映像の融合が印象的な不思議なコメディ。ちょっと長いかな。
フラン、マニュアル車、タイプライタ、カセットやホームビデオ、テープレコーダなどちょっぴりレトロな雰囲気が醸し出されている。