【概要】
著者(監督):髙嶋博視
「制服生活の集大成となった」東日本大震災時の海上自衛隊災害派遣部隊の指揮経験や海上自衛隊のインド洋派遣経験などを通じ、人の上に立つ者の要諦を列挙する。克己心や根性、人格陶冶などの言葉が古臭く見える現代こそ、こういった精神的な成熟が価値を持つのかも。
明確果断な決断、責任を負う覚悟、困難に直面して逃げないことなど、言うは易く行うは難し。多くの部下の命を預かる海上勤務を通じて己を磨いていったようだ。著者、堅物かと思いきや「バナナうんち」などのおちゃめワードも飛び出すなど、懐が広そうな感じを受ける。上官に詰められて真っ青になったり酒に頼ったりと弱さを吐露することも重要か。
退官済みだが、この種の人にしては珍しく結構セルフプロデュースしている。
【詳細】
<目次>
- 第1章 指揮官の振る舞い
- 第2章 指揮官の在り方
- 第3章 強い組織
- 第4章 持続する組織
- 第5章 人として
<メモ>
- 明確果断な決断を行い、そして決断したことに責任を負う覚悟を持つ
- 困難に直面して逃げないこと
- 現場の空気を肌で感じる努力を怠らない
- 気さくに部下の体調や近況を確認し人心掌握
- 凡事徹底。詰めを甘くしない
- 「厳しさは優しさである。優しさは厳しさにはなり得ない」
- 五十六的包容力で部下を育てる(報告に判断を添えさせる、小失敗をあえてさせるなど)
- 人に厳しく、自分にはもっと厳しく
- 自らの言葉で語る
- 体型を維持する
- バナナうんちなどのルーチンワークをこなす
- 応用の前に基本に忠実であること
- 上官に詰められて真っ青になったり、酒に頼ったりした弱さを吐露する(たまには)
- 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」精神で、偉くなっても驕らない
- 抽象的な計画を具体化・定量化する思考訓練を常日頃から行う。
- 一階級上の立場で物事を考える
- 運命を引き受ける勇気(←うめおま精神)
そして樋端久利雄推し。
それにしても著者の本売ってないぞお。
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