Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

働き方の哲学

働き方の哲学 360度の視点で仕事を考える

【概要】
著者(監督):村山昇

働き方のデザイン帳、アイデア帳。「健やかな」仕事「観」を醸成することを目的とする。

個人主義や効率が貴ばれ、利他的な思いややりがいが色あせていくように見えても、人生の根本にあるものはいつの世も変わらない。どうすれば死後に有形・無形の何かを残せるか。

自分の心にあるf(x)を健全なものにつくり変え、出来事に意味づけをする習慣をみにつけたい。

守・破・離、知・情・意、マネジメント論、リーダーシップ論など種々の概念の図鑑みたいな感じか。ゲーテ本田宗一郎の名言もアクセントが出てていい感じよ。

 

【詳細】
<目次>

1.Work & Career 仕事・キャリアについて
2.Independence & Growth 主体性・成長について
3.Knowledge & Ability 知識・能力について
4.Meaning & Motivation 働く意味について
5.Working in a Company 会社の中で働くことについて
6.Mental Health 心の健康について


<メモ>

まずはこれ。「健やかな仕事観は、健やかな仕事意欲を生み、健やかな仕事人生をつくっていく。そうした健やかな「観」をつくるのが、この本の目的です」。

 

3人のレンガ積みの話など種々の話を引きながら、労働観の変遷を追い、働く意味や人生の意味について考える。
個人的には、<WORK1「成長」の定義>で誰かが言ってた、
「成長とは、知識や技術について、「これでよし!」という固さを持てるようになること」がスッと入ってきた。

 

「30代以降、仕事・キャリアは、単純に知識や技術面の習得だけでは打開できない"あり方"が問われるフェーズに移ってくる」
「成長上手の人」は、「観」のもとにその試練に意味づけをしたり、あるいは成長機会を意図的につくり出したりして進んでいます」

キレイゴトに聞こえるけれど、仕事の動機は利他的・内発的なものに移っていくもの。<出来事>は変えられないけど、それがもたらす<感情>は<とらえ方>でいくらでも変えられる。

 

以下、引用の引用。

 

内村鑑三『後世への最大遺物』

私に50年の命をくれたこの美しい地球、
この美しい国、この美しい社会、
このわれわれを育ててくれた山、河、
これらに私が何も残さずには
死んでしまいたくない、
との希望が起こってくる。
何を置いて逝こう、金か、
事業か、思想か。

 誰にも遺すことができる
 最大遺物、
 それは勇ましい
 高尚なる生涯であると思います。

 

小林一三『私の生き方』

下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。
そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ。
(中略)
仮令つまらぬと思われる仕事でも完全にやり遂げようとベストを尽くすと、必ず現在の仕事の中に
次の仕事の芽が培われてくるものだ。そして次の仕事との関係や道筋が自然と啓けてくる。

 

三木清『人生論ノート』

他人の幸福を嫉妬する者は、幸福を成功と同じに見ている場合がある。
幸福は各人のもの、人格的な、性質的なものであるが、
成功は一般的なもの、量的に考えられ得るものである。

 

アラン『幸福論』

悲観は感情に属し、楽観は意志に属する。