太宰治
グッド・バイ (新潮文庫) [文庫]著者(監督):太宰治【概要】故郷や出自、新時代や女性への失望・恐怖が饒舌に織りこまれた短編・戯曲16篇を収めた。『美男子と煙草』の「これからどんどん生長しても、少年たちよ、容貌には必ず無関心に、煙草を吸わず、お…
ろまん燈籠 (新潮文庫) [文庫]著者:太宰治評価:B+【評】書簡体や告白体、語り調を駆使し、何でもないような日常の一齣を文学に昇華させていく。『佳日』『十二月八日』などが良かったかな。戦時中にただひとり、文学の灯を支えていた事実こそ、彼がただの…
太宰治 新潮日本文学アルバム〈19〉 [単行本]編:新潮社評価:B【評】秀才と腕白の両極を愉しんでいた道化者を珠玉の写真で振り返る。太宰百面相に代表されるお道化た表情、あごに手を当てて( )つけたポーズ。彫が日本海溝くらい深いイケメンだから許され…
惜別 (新潮文庫) [文庫]著者:太宰治評価:B+【評】中期太宰。戦時中もひとり旺盛な文筆活働を続けていたらしい。『右大臣実朝』『惜別』を収める。『右大臣実朝』付き人が語る将軍家の思ひ出。太宰お得意の告白体で描かれている。カタカナで記された実朝の…
お伽草紙 (新潮文庫) [文庫]著者:太宰治評価:B【粗評】ぼくらのDAZAIが、「世界で一ばん偉い作家」西鶴の作品や昔ばなしをDAZAIZE-古典を饒舌に、ヒウモラスに、道化の悲喜劇に再構成した。浦島亀やカチカチたぬきがその標的に。DAZAI、話を一から作るよ…
パンドラの匣 (新潮文庫) [文庫] 著者:太宰治評価:B+【粗評】DZI-OSM中期の佳作。表題作と『正義と微笑』二作を収録。青春の中で一喜一憂する主人公。作品中には希望にあふれたまっすぐ明るい雰囲気が充溢している。分量は中編程度ながらもグイグイ読ませ…
新ハムレット (新潮文庫) [文庫]著者:太宰治評価:B【粗評】『古典風』『女の決闘』『乞食学生』『新ハムレット』『待つ』。西洋古典に材を取った、太宰安定期の五篇を収める。DAZAIお得意の饒舌な独白体の妙を見よ。冗長な内容の長台詞でもぐぐっと読ませ…
斜陽 (新潮文庫) [文庫]著者:太宰治評価:C相変わらず読点が多いな修治。恒例の巻末解説(太宰治 人と文学)は非常にわかりやすい。母、かず子、直治、上原の四者はそれぞれ、太宰の分身なのかもしれない。直治の遺書と太宰の思いがかぶったような気がした…
走れメロス (新潮文庫) [文庫]著者:太宰治評価:BB**KOF*にて105円で売られているのを発見。表紙の絵は『走れメロス』のアニメ版だった。本書を、知る人ぞ知る『女生徒』目当てに入手したのは言うまでもない。それにしてもこの太宰治という作家は、読点が大…
人間失格 (新潮文庫 (た-2-5)) [文庫]著者:太宰治評価:B