著者:宮沢賢治 編:山本太郎
【粗評】
編者の名前がザ・日本人といった感じでよい。彼曰く、
「けっきょく僕たちは、詩、童話その他、彼ののこしたたくさんの創作としっかり対面すれば、それでいいのだ。
最も多く物語るものは彼の伝記ではなく、彼の創造物なのだから」
とのことなので、
風や雲や土が友達の農学校出のインテリが、周囲の無理解や病魔と闘っていたことはいったん忘れて鑑賞しよう。
『永訣の朝』『雨ニモマケズ』といった定番のもののほか、
『開墾』『生徒諸君に寄せる』『(丁丁丁丁丁)』『眼にて云ふ』もビビっと来ましたよ。
ケンヂはほんとに、わが国文学において特異な位置をしめておりますなあ。
【良かった場面/箇所】
・『(丁丁丁丁丁)』
(尊々殺々殺
殺々尊々々
尊々殺々殺
殺々尊々尊)
衝撃を受けました。
・『眼にて云ふ』
だめでせう
とまりませんな
がぶがぶ湧いてゐるですからな
ほっこりと絶望の融合。
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【問題点・疑問点】
・絶版。
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【その他】