【概要】
著者(監督):湯之上隆
サプライチェーンを一国で握ることは不可能なのに、サプライチェーンの強靭化と称して「日本政府は失敗を繰り返す」。日本は半導体製品そのものよりも製造装置に強みがあるのでそちらに注力せよとのこと。ラピダスやTSMC熊本工場誘致はアホとのこと。せっかく政府に提言したのにガン無視されているのでお怒りの模様。若干ポジショントークが入っているかもしれないので注意が必要だ。
「10・7規制」で徹底的に中国の最先端半導体技術の抑え込みにかかったアメリカ。半導体を求めて狂奔する世界に警鐘を鳴らす。設計(ファブレス)、前工程(ファウンドリー)、後工程/パッケージなどの用語や概念、アップルとTSMCの共進化などの歴史、半導体の工程や業界全般、微細化の意味などなどについて教えてくれる。
【詳細】
<目次>
- 第1章 米国による対中規制と「台湾有事」
- 第2章 半導体とは何か
- 第3章 半導体の微細化を独走するTSMC
- 第4章 クルマ用の半導体不足はいつまで続くのか
- 第5章 世界半導体製造能力構築競争
- 第6章 日本の半導体産業はまた失敗を繰り返すのか
- 第7章 日本の強み 装置は材料は大丈夫か
- 第8章 半導体と人類の文明
<メモ>
・EV・自動運転⇒レガシーなパワー&アナログ半導体
・5G通信用半導体・AI半導体⇒最先端
日本のシェアが高いものは、液体、流体、粉体を扱い場合が多く、最初の形が決まっておらず、「ふわふわ」している。
そのため、最適化するパラメータが多くて非常に複雑である。
⇒暗黙知・ノウハウ・職人芸