【概要】
著者(監督):根本昌夫
専業NG、いい小説とは「再読に値するような構造や仕掛けを持った作品」、読むことはすなわち書くこと、「書きたい」と思ったときが始めどき、「自分が作った登場人物は最後まで面倒をみて、小説を書き終えてからも『今ごろ何をしているんだろう』と考えるぐらい、たいせつにするんですよ」など、小説指南をする。
他には書くテーマのヒント、小説教室のリライト例(内面や説明が過剰になってエッセイ風にならないように)、有名作品解説(『さざなみ軍記』のリアリティ)など。いわく「小説にとっては、どんな人生も無駄ではない」のです。
あなたがこれまでに歩んできた人生、経験してきたこと、味わってきた喜怒哀楽の感
情、努力してきたことは、何一つ無駄ではありません。どんなこともみな小説を書く
上では格好の素材になりうるのです。そのまま書くことはなくても、何かの形で生き
てくるのです。そのときあなたの胸には、自分の人生への感謝が湧いてくることでし
ょう。
あなたのこれまでの人生は、もしかすると、これからあなたが書く小説のためにあっ
たのかもしれません。その一作を書くためにあなたは生まれ、泣いたり笑ったりしながら懸命に生きてきたのかもしれません。
【詳細】
<目次>
- 1. 小説とは何ですか?(小説は「お話」ではない;小説家に向く人、不向きな人;小説家を目指すには)
- 2. 書いてみよう(小説を書くということ;テーマを決めよう;書き方あれこれ;実践編 身辺のことを書いてみよう)
- 3. 読んで深く味わおう(小説の読み方;作品解説1 小川洋子『博士の愛した数式』;作品解説2 山本周五郎『城中の霜』;作品解説3 村上春樹『海辺のカフカ』;作品解説4 綿谷りさ『蹴りたい背中』『かわいそうだね?』;作品解説5 町田康『くっすん大黒』)
- おわりに 人はなぜ小説を書くのか
<メモ>
略。