【概要】
著者(監督):手塚治虫
某人から手塚治虫の洗礼を受けておるぞ。いや「どろろ」っておまえかーい。
呪いを解くため、チャンバラ妖怪バトルの旅をしながら体のパーツを一つずつ取り戻していく百鬼丸の設定がなかなか面白い。身体機能が制限されているがヘレンケラーばりの超感覚を持つ。体に仕込んだ刀や酸で妖怪を討つ。各エピソードの最後に中ボスを倒してパーツを取り戻すが、民衆に追いやられるという展開が定番となる。
「あっ! どろろおまえ……」
どろろ、実は女の子だったり(まつげ長いので察しはつくが)、ツンデレだったり、定期的に別れ話が出たり、「うん……マンジュシャゲの花はなぜ血の色に似ているんだろう……」とセンチメンタリズムを覗かせたりと使いやすいキャラである。
文庫版で3巻とやや打ち切り感があるのと、雰囲気が暗めなのが若干気になる。
【詳細】
<メモ>
- 万代さまや白面不動が印象に残った敵。
- 「やいーッ 矢でも鉄砲でも持ってこいッ(…)」のセリフ祭りのシーン、どろろのオカンが手で熱いおかゆを受けるシーン(親子の情愛)などが記憶にある。
- 「水木しげるに聞かせたい」「手の塚だから手塚だ」などのギャグを飛ばしたり、作者の手塚が登場したり、寿海先生や「いきがい」の琵琶法師、「はじめ人間」など手塚および別作品のキャラが登場したり、「おまえこのごろヒステリックだぞっ」「オーケー」などのナウい言葉も聞けたりと、手塚の実験的精神が発揮されている。
(以下2017.02.05感想)
君と喪ったものを取り戻すRPG。
おれという人間はな…まるで枯れ木の風穴のようにがらんとして死人もおなじなんだ
四八体不満足の百鬼丸(SFでいえば ま ミュータントやサイボーグといったものだ)が、
子分のどろろ(わざ:いしつぶて、大音声、罵詈雑言)を引き連れ、異形の妖怪たちとバトルし喪った身体の部分を取り戻していく。
半端者は忌み嫌われ流浪する宿命なのだ。
設定はおもしろいが、
若干飽きてきたところで、ダッシュ駆け込み終幕。
どろろとの関係をもっと展開させてほしかった。
百鬼丸がつねに妖怪に追われている設定が怖すぎる。
そして義理パパの人格と各部にギミックを仕込む技術がすごすぎる。
(おまけ)
あの壁ってベルリンの壁?