【概要】
著者(監督):庵野秀明
さらば、全てのエヴァンゲリオン。
問題作、ついに完結(; ・`д・´) 岡南TOHOシネマズにて。
自身も中学生~高校生あたりにお世話になったので感慨深い。シンジたち登場人物や庵野、そして視聴者たちもようやくエヴァの呪縛から解放されたのだ。破滅的で難解なテレビアニメ版や旧劇場版からのこの終幕はスッキリ。ゲンドウの「他人の死と想いを受け取れるのか 大人になったな シンジ」は決してシンジだけに向けられた言葉ではない。
ミサトさんが大人のカッコよさを見せてくれたことや、ゲンドウ(あるいは庵野)の妻しゅきしゅきぶり、終盤の時空超越奇想天外ながらも熱い展開(トップをねらえ!やグレンラガン的な)は高評価。関連作品を観直してまた評価を下したいところ。
【詳細】
<あらすじ>
<メモ>
- ひとみんと岡南シネマズにて。
- 「ガフの扉」「ネブカドネザルの鍵」「ゴルゴダオブジェクト」もうなんでも来い!
- 委員長とか三人衆生きててよかったやん。最終的にユイとゲンドウ逢えてよかったやん。
- 津山まなびの鉄道館みたいな扇状の機関車庫、宇部新川駅、化学プラントの煙突や蒸留塔。庵野の心象スケッチやないか!
- 黒波のピチピチタイト農作業。綾波と赤ん坊とのコントラストもいい感じよ。
- ケジメをつけるミサトさん。Qで落とした株はみごと復活。やっぱり俺らのミサトさんや!
- よくわからんけどやったろうぜ! な「トップをねらえ!」や「天元突破グレンラガン」的な感じは好印象。マリさん便利すぎる。
- 真っ赤な踏切を三人で渡るぞ。浮いてる電車が印象的。
- テレビアニメ版のタイトルと映像の挿入には旧劇版を思い出した。リアルテイストな巨大綾波や首無しマネキンは正直イマイチ。
- マヤさんの「これだから若い男は!」「これだから若い男は…!」の意味の違いね。
- まどマギ同様、一見にてるけれども旧・新でちょっとずつ違う世界になっている。複雑系! とか言ってたらまどマギも続くのかよ!
- 放映前の新劇振り返り、ゲンドウの補完計画解説、各人とシンジの対話もあり総集編感ある。ヴンダーの槍がエヴァンゲリオン全て貫通。 ☜さらば、全てのエヴァンゲリオン。
- 帰還後は瀧君に声変わりしたシンジ。マリが正ヒロインの座に収まった。
エヴァ未経験の友人に「今やってるシンエヴァって何?」と聞かれたので、25年前に注文したパンケーキをやっと食べた話を描きました。
— おおやかおる (@caopig) 2021年3月17日
内容のネタバレはありませんがすごく主観です。右から読みます。#シンエヴァ pic.twitter.com/Boq6pGFkjh
(追記)
- ヒドい目にあわせてきた登場人物や監督はじめスタッフたちへの贖罪の意味があるんやろなあ。
- トウジのジャージを着たシンジ、社会復帰。
- 黒波さん急速学習「おやすみ」「おはよう」「ありがとう」「さよなら」
- モヨコの絵本登場させるてどんなに妻好きやねん!
- ケンケンたちの大人びた感じが、シンジとの差と14年間という時間を感じさせる。アスカ姉さんも。身長の伸びとか、性格の丸みとしたたかさとか。
- シンジ「なんでみんなこんなに優しいんだよ」 やらかしたシンジを「信じ」てくれるみんな。
- トウジ「自分のやらかしたことにケジメをつけたい そう思って生きとるさかいな」
- レイ「好きな人ととずっと一緒にいたかった さよなら」
- thrice upon a time
- グンペイをやるアスカ。
- マリ「君はよくやってる えらいよ シンジくん」 乳の大きいいい女、マジいい女。
- ミサト「これまでのすべてのカオスにケリをつけます」 子どもたちに苦しみを押し付けてきたミサトの後悔。ヤマト作戦、発動。
- シンジ「ミサトさんが背負ってるもの 半分引き受けるよ」
- シンジ「僕は僕の落とし前をつけたい」
- ミサト「私は今のシンジ君にすべてを託してみたい」
- マリ「君がどこにいても必ず迎えに行く だから待ってなよ シンジ君」
- ゲンドウ「他人といるのが苦痛だった 私は一人でいたかったのだ」
- ゲンドウ「ただ ユイの傍にいたかった」 庵野か?
- ロンギヌス、カシウス、そしてガイウス。
- ゲンドウ「他人の死と想いを受け取れるのか 大人になったな シンジ」
- シンジ「僕もアスカが好きだったよ だから もう泣かないよ」
- 「涙で救えるのは自分だけだ」
- 実写の宇部新川駅を映してホントの終劇。ゲンドウ(庵野)も満足?
- 新劇はゲンドウとリッちゃん母娘とのドロドロなんかはカットされているよね。描かれていないだけなのか、ホントにないのか。
〇プロフェッショナル 仕事の流儀「さようなら全てのエヴァンゲリオン~庵野秀明の1214日~」
- 「使徒ちゃん」曰くアングルが肝。
- 画コンテなし! スタッフ追い込んで絞り出させるスタイル。
- 大人になり切れなかったオッさん。番組側の撮影・編集方法に注文をつけるあたりがさすが天衣無縫や。
- 「肥大化した自意識へのアンチテーゼ」。
- プリウィズ技法
- 鶴巻は「戸惑いの渦に溺れていた」。
- 庵野「分かんない」 ☜塗りつぶしていく(; ・`д・´)
- 庵野「謎に包まれたものを喜ぶ人が少なくなってきている」
- 社会不適格者だけど、結婚してからちょっと変わったんだね、庵野氏…。むしろモヨコがすげーよ!
- 「制作としてはシャレにならないですよ」「いつものことですよ」
- 厳しいけど自由な現場といった感じ。庵野の謎の魅力の一端がほの見えたという感じ。Aパートやり直し+神様が下りてこない⇒鶴巻氏の死にそうな顔(; ・`д・´)
- 駿「庵野は血を流しながら映画をつくる」 鈴木敏夫や治虫まで出てくんのかい!
- フォント合わせてきてるよね番組側も。
- 天パ。宇部への愛憎、父の抱えていた社会への恨み、いびつなもの・欠けたものへの 殺す方法スレッド(旧劇にも出てたね)がやっぱり庵野を追い詰めた模様。草食なので意外と風呂入らなくてもそこまで臭くない模様。
- 庵野は面白を全部詰め込んだエヴァの呪縛に囚われていた。自らの生み出した鬼っ子を終わらせる義務を全うしたのはさすが。
- 途中からマスク装着してるあたりに時代を感じる。ラストはもちろん甘き死よ流れる。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
【概要】ヤシマ作戦まで。大枠はTVアニメ版と同じで手堅い印象を受けた。デジタル化に伴い小綺麗な画面になった。ラミエル戦は増補改訂されていてええ感じ。
- アダム:生命の実、リリス:知恵の実。
- ゲンドウ「そのためのNERVです」
- ゲンドウ「乗るなら早くしろ でなければ 帰れ」
- 今思えばシンジたちチルドレンがエヴァーに乗せられたのって、ミサトさんたち大人の責任なんだな。視聴者が若いと、シンジもっと頑張れやってなるけど、子供持ったり大人になってから観ると、大人の身勝手さが気になってしまうのかも。シンエヴァではそのあたりを回収したのかも。
- シンジ「逃げちゃダメだ」
- 冬月「碇、本当にこれでいいんだな」後続の作品を観ると冬月の言葉が重い。
- CG進化による中ボスラミエルさんの演技力向上。
- ゲンドウ「わかっております 全てはゼーレのシナリオ通りに」
- 冬月「運命を仕組まれた子供たちか」
- レイ「あなたは死なないわ 私が守るもの」
- シンジ「笑えば いいと思うよ」
- 十字とか使徒とかアダムとか、キリスト教みたいなモチーフがやっぱり重厚さを演出しているのかも。
- "GOD'S IN HIS HEAVEN, ALL'S RIGHT WITH THE WORLD!"
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
【概要】トリックスターのマリ登場。エヴァとは思えない爽快感があり、いい意味で安心して観られる。落ちてくる使徒を三人で受け止めたり、最強の拒絶タイプ使徒と戦闘したりとか。綾波がポカ波に生まれ変わっていく。映像と音楽のギャップに涙せよ。
- マリ「自分の目的に大人を巻き込むのは気後れするなあ」 何者(; ・`д・´)
- 「死海文書の外典」「ネブカドネザルの鍵」☜謎ワードがカッコいい(; ・`д・´)
- ゲンドウ「我々は我々の道を行くだけだ たとえ神と敵対することになろうとも」 一見カッコいいけど、わがまま。
- ちょっとずつTVアニメと設定が変わってるのがパラレルワールド的。
- アスカのワンダースワン起動音なつかし! ぎゅいん♪
- 落ちてくるやつめがけて爆走するところはカッコいいよね(*'ω'*)
- レイ「私は人形じゃない」
- レイ「わからない ただ 碇君といるとポカポカする 私も碇君にポカポカしてほしい」⇒アスカ「それって 好きってことじゃん!」 ポカ波の誕生である。絆創膏をいっぱい貼った手がかわいいじゃん。
- ミサトさん「シンジ君はもっと大きなものを背負わされてるし」
- アスカ「誰かと話すって気持ちいいのね 知らなかった」 からの残酷展開。
- 「いーつまでもー♪ たえるーことなくー♪」
- シンジ「イヤなことから逃げ出して何が悪いんだよ!」 今観ると結構子供に無茶やらせてんな。
- レイ「碇君がもう エヴァに乗らなくて いいようにする」 綾波(; ;`д;´)
- シンジ「僕はエヴァンゲリオン初号機パイロット 碇シンジです!」
- ミサト「行きなさいシンジ君 誰かのためじゃない あなた自身の願いのために」 のちに物議をかもした発言だが、シンエヴァで回収された。
- 「今日の日はさようなら」「翼をください」など、およそエヴァっぽくない曲が挿入されたときは衝撃を受けたのう(; ・`д・´)
- カヲル「(下降音スィーーー)さあ約束の時だ 今度こそ君だけは幸せにしてみせるよ」 元祖トリックスター何とかしてくれ(; ・`д・´)
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
【概要】最初に劇場で観たときは視聴者置いてきぼりの前衛的な作りに終始圧倒されていたが、シンエヴァまで観るとまあわかる。視聴者に???を植えつけてシンジ君とのシンクロ率を上げる狙い?
- マヤ「チッ…これだから若い男は」マヤちゃんどうした(; ・`д・´)
- ミサト「あなたはエヴァーに乗る必要はありません」
- ミサト「碇シンジ君 あなたはもう 何もしないで」
- シンジ「急にこんなことになって 訳わかんないですよ!」☜それね(; ・`д・´)
- シンジ「何なんだよもう!」
- サクラ「エヴァだけは乗らんで下さいよ!」
- 傷心のシンジにカヲルとの連弾タイム。
- カヲル「音が楽しい 二人ってすごいね」
- カヲル「僕は君と会うために生まれてきたんだね」
- シンジ「わけわからなくて怖いんだよ」
- カヲル「リリンの言うニアサードインパクト 全てのきっかけは君なんだよ」
- You are (not) alone. You can (not) adavance. You can (not) redo.
- カヲル「ただ償えない罪はない まだ希望は残っているよ どんな時にもね」
- カヲル「エヴァに乗って世界を変えるんだ」
- アスカ「アンタのオリジナルはもっと愛想があった」
- カヲル「そんな顔をしないで また逢えるよ シンジ君」
- 槍直すつもりがカヲル君爆死。どうあっても四散するカヲル君の運命に涙。
- 赤い大地を行く三人ENDの情景が印象的。
- WILLE、ヴンダー、インフィニティ、アダムスの器など、謎用語の奔流に押し流されるな。
- 14年間でイメチェンした人々:ゲンドウのロボコップみたいなメガネ、冬月先生の頭部、赤木博士の髪、アスカの眼帯、サクラ、黒波…。
- 25-26のS-DATが27-28に!
- ユイの旧姓、碇じゃなくて綾波になってるやんけ。
TVアニメ版
【概要】TSUTAYAあたりで借りて観た記憶が。15年くらい前かな? エヴァの知識はFlash倉庫の韓国語版エヴァOPぐらいだった希ガス。「父さんは鑑真」とか「ブル跳ねる」とか。当時放送中のものは除くと、夏休みの再放送とかジブリとか以外でアニメをキッチリ観たのは初めての経験だったかも(エヴァでこうなった人は多いのでは?)。1-24話まではまあいいとして、やはり25-26話に( ゚д゚)ポカーンとなった記憶が。当時の時点で放送から10年ぐらい過ぎていたと思うが、貞本絵はなかなかスタイリッシュであり、ディオフェルティ枚方に綾波大好きマンが爆誕してしまったのであった…。何にせよ、暗鬱さを増していくストーリー、難解な背景知識の要求、カッコいいOPなど、とても印象的なアニメだったのは確かだ。
やっぱこれでしょ!
旧劇場版:シト新生 Air/まごころを、君に
(シト新生)
【概要】1-24話のダイジェスト版といった趣。キャラごとに登場シーンを再構成した感じ。謎の弦楽四重奏をすべく、チルドレンが体育館に集合。
- セル画の生々しさがもはや懐かしいよね。
- 笑えばいいと思うよのところは描き直したみたい。
- 葛城パパ⇒補完計画提唱者、赤城ママ⇒MAGI・EVAの開発者。
(Air/まごころを君へ)
【概要】陰鬱で難解だが、量産型とアスカの死闘、巨大綾波出現などのシーンの数々は記憶に残る。90年代後半の世紀末な感じを体現している。完全なBAD ENDではないがTRUE ENDでもないように思ったのは視聴者だけではなかったようだ。
- いきなり衝撃のシーン。「最低だ オレって…」☜HENTAI(; ・`д・´)
- 「冬月先生 後は頼みます」
- 18番目の使徒=人間。
- アスカ覚醒し量産型に大暴れ。エヴァがロボットでなく人造人間なので鳥葬のグロさが際立ってしまう(; ・`д・´)
- 「何のためにここに来たのか 何のためにここにいるのか 今の自分の答えを見つけなさい そしてケリをつけなさい 必ず戻ってくるのよ」結局ミサトさん死ぬルートにたどり着いちゃうのか。
- チルドレンその他の登場人物、過酷な運命強いられすぎ。やり直してTRUE ENDめざせ! 使徒に滅ぼされるか、補完してでも生き延びるのか。甘き死よ来たれ。
- バッハらしき音楽がたびたび登場。
- アダム移植済みゲンドウとレイがセクハラ超融合。リリスが巨大綾波に。生命の樹っぽい配置にエヴァたちが並んで、量産機の集団自決!
- 巨大レイの額の穴、完全に女〇器ですやん。シンジに騎乗するレイ、膝枕するレイ。官能的やんけ(; ・`д・´)
- リリスの手がぬるっと釘から外れる描写、LCL化する登場人物たち、シンジとアスカの絶叫、高速過去シーンフラッシュバック、加治さんとミサトさんのまぐわい、ミサト・アスカ・レイの裸体…そして補完計画発動時の光の護封剣!
- TVアニメ時ほどではないが実写部分が実験的すぎるだろ。猫、電車、観客、「庵野殺す」のスレッド(; ・`д・´)
- 他者・世界の拒絶、人と関わる怖さ。一方で人と関わりたい・つながりたい欲望もある。エヴァではその両極を激しく振動していた印象だけど、最終的にはシンジは後者を選んだみたいだ。違和感を覚えたシンジはATフィールドの再生を望んだ。
- シンジ「僕はもう一度逢いたいと思った その気持ちは本当だと思うから」⇒アスカ「気持ち悪い」 (; ・`д・´)
- もはやエヴァという作品そのものが庵野の心象スケッチやないか。
- 「太陽と月と地球がある限り大丈夫」。人の生きた証のエヴァは宇宙空間を漂い続ける。地球には赤い海が残った。