【概要】
著者(監督):結城浩
春が巡るたび、僕は彼女たちを思い出す。
数学という言葉を語り合い、
青春という時間を分かち合った、彼女たち。
論理クイズ、イプシロン・デルタ(「εの挑戦にδで応えるんだ」)、《知らないふりゲーム》 、無限、可算集合、形式的体系(意味から数式の世界へ)、数学的意味での「矛盾」と「完全性」など、いろいろ寄り道しながら「ゲ―デルの不完全性定理」の証明へと。が、ここまでお膳立てしていただいたにも関わらず第十章の本丸では無事撃沈(; ・`д・´) いきなり難しくなりすぎじゃないかいミルカさん!?
それはいいとして何で主人公こんなにモテモテなんだにゃ?
【詳細】
<目次>
- あなたへ
- プロローグ
- 第1章 鏡のモノローグ
- 第2章 ペアノ・アリスメティック
- 第3章 ガリレオのためらい
- 第4章 限りなく近づく目標地点
- 第5章 ライプニッツの夢
- 第6章 イプシロン・デルタ
- 第7章 対角線論法
- 第8章 二つの孤独が生み出すもの
- 第9章 とまどいの螺旋階段
- 第10章 ゲーデルの不完全性定理
- エピローグ
- あとがき
- 参考文献と読書案内
<メモ>
沈思黙考の時間。こういう時間は、数学にとって大切だ。
「たとえ、世界中の人が《わかった、簡単だよ》と言ったとしても、自分がわからなかったら《いや、自分はわかっていない》という勇気。それが大切なんだ」
数学の喜びは大きい。問題を解く喜び。構造を見抜く喜び。複数の世界にまたがる架け橋を見つける喜び。何百年も前の数学者が残してくれたメッセージを受け取る喜び……。苦しみも大きいが、喜びも大きいのだ。うん、そうだ。僕は《数学の喜び》を知っている。《学ぶ喜び》を知っている。そして、《喜びを伝える喜び》も。