【概要】
著者(監督):布施英利
オカッパリスチョビヒゲのFoujita。己を韜晦した不遜な人柄が偲ばれる。自画像、裸婦像、戦争画、宗教画と絶えず変遷する画風に驚かされる。そして女と住居の変遷も。
レコンバレル洞窟の線刻画からルネサンス絵画、浮世絵まで、古今東西の絵画のエッセンスが藤田の絵には見られるとのこと。著者の「絵画は画面に描かれたフィクション」であり「一つの宇宙」という言葉が印象的であった。
東京都美術館にて観たが、『裸婦』の数々、『争闘(猫)』『アッツ島玉砕』は確かに本物の力強さがあった。
【詳細】
<目次>
- はじめに―日本近代における最大スケールの画家
- 1部 鏡(フジタの自画像 フジタの戦争画 ほか)
- 2部 線(極細の線 フジタの裸婦と猫)
- 3部 色彩(絵画における色彩とは フジタの宗教画)
- おわりに―その後の日本美術