著者:伊福部昭
評価:B
【概要】
ゲーテの「真の教養とは、再び取り戻された純真さに他ならない」という言葉を引きながら、音楽のなりたち、音楽観の歴史、現代における音楽のあり方などを講義する。思いは伝わるが、ちょっと退屈。
【詳細】
ゴジラでおなじみ。不思議な来歴が光る。
本書は「もう一度、素直な心で音楽に接してほしいという願いから生まれた」。
律動・旋律・和音を三要素とする等の初歩の音楽理論、
「音楽が文字、劇、宗教から分離して独立した時に、この形式への意識が強く自覚されはじめるのです」という音楽観の歴史、
遍満し猥雑となった「聴覚のサディスト」、現代音楽のあり方。
そんなことを語っていく。
ゲーテの「真の教養とは、再び取り戻された純真さに他ならない」にもあるように、虚心坦懐に音楽を楽しみ、作り出そう。