Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

県庁の星

県庁の星

【概要】
著者(監督):西谷弘

県庁の星・織田裕二が、官民交流の一環で送り込まれた斜陽スーパーのバイトリーダー・柴咲コウに「素直に謝ること、素直に教わること、何かを成し遂げるには仲間が必要だということ」等々を学ぶおしごと系映画。コウさんの眼力とちょいヤン感がいいかも。

自信⇒挫折⇒復活といった王道展開や、スーパーの経営再建・巨大組織への反抗などの燃える展開に助けられ、ストレスフリーで観られる。いきなりは変えられないかもしれないけど、少しずつ世界を良くしていくしかないわね。

 

【詳細】
<メモ>

  • OPのつかみ、独特なBGMがヨシ。
  • 官民交流事業、実際にありそう。骨抜きにされた感もまあまあリアル。送り込まれた治安悪めな地区のスーパー「満天堂」、ロケ地が高梁にあったらしい。散らかってるし、在庫は山と積まれているし、ホームレス来てるし。多国籍軍だし、コウさんは給料据え置きでバイトリーダーやらされるなど、ブラックな一面も実にありそうだ。
  • おしごともといお客様対応を疑似体験できる(レジカード限度額到達を婉曲的伝達、枕ばあさんの応対、寝具売り場のカスタマイズ、万引き男の策略、挨拶の角度…)。県庁さん嫌々されど自信満々に頑張るもバイトリーダーに勝てず。次に送り込まれたお惣菜開発でも市場原理に敗れ敗北に次ぐ敗北。過剰サービス感もあるが、地域に必要な存在だった模様。
  • まずは組織の一員として認められることが重要。また、相手がまともであれば相手の言い分に耳を傾けること。そして、みんなで汗をかくこと。
  • 各国語でマニュアル作ったり、企画したりプレゼンしたり、いけ好かない感じではあるが有能マンである模様。それにしても高級弁当へのこだわりは何なんだ。が、権力にすがった結果権力に捨てられるという運命の皮肉に弄ばれる。そんな彼の挫折からの復活が燃える。そして終盤はコウのニヤニヤ顔が増え微笑ましい。
  • コウさん若干ヤン気味でつっけんどん。顔のキツめな感じがいいんだわ、逆にね。建設予定地来てくれたり、風邪薬くれたり、実はやさしい。
  • 人が変わり丸くなった県庁さんは現場のアイデアを低姿勢で吸い上げ、動線を考慮した売り場レイアウト変更、有休スチールラック活用による在庫整理、消防法対応など数々の改革を実施。ついでに弁当も改良を重ねて売れる「祝い膳」を開発。「早く手、洗て」とアンちゃんのおどけに涙。その合間にはデパ地下で二ノ宮さんが女性心理をレク。店内の飾り物でのあいあい傘の構図にはニヤリ。大岡証券の査察では、いつもはひきつった笑い方と頼りにならない感を発散させていた店長が、裕二が教えた8条9項を覚えており一躍英雄に。グッ。
  • 県庁さん、スーパー研修で「素直に謝ること、素直に教わること、何かを成し遂げるには仲間が必要だということ」を学んだ。そしてコウさんとのバディ感の醸成も見逃せない。タメグチ化はその表れだ。ラストの裕二「ねえ 今度付き合ってみない? マーケティング…なしで」👈( ˘ω˘ )
  • 一致団結して危機に臨んだ満天堂は売上V字回復し、整理対象から外れる。県庁に戻った県庁さんは部署移動を願い出て市民団体に近づき、件のプロジェクトに掣肘を加えようとする。評議会が織田裕二の発表会に。予算水増しを指摘したところ、知事もその場ではいい感じだったが…結局は物語序盤にも出てきた定型文句「前向きに検討」で無効化される。公務員の意識改革の道は険しかった。でも…終盤で出てきたコーヒーメーカーの「1杯100円」の張り紙には意識改革の確かな一歩が見られた。