【概要】
著者(監督):宮藤官九郎(脚本)
約40年前のオッさん(サダヲ)が現代令和にタイムスリップし、変容した社会通念その他にツッコんでいくというのが基本スタイル。当初は「気持ちわりっ」と反発していたが、良いところは良いと認め一部元の時代に逆輸入するまでになる。最初の方は面白いのだが、SF設定や対立軸を増やしすぎて/ブレてきて、だんだんとクドくなっていき(クドカンだけに)、終着点がわからなくなっていく。
サダヲが現代の息苦しさの代弁者なのだが、だんだんと現代に肩入れしていきどっちつかずになっていくのは作劇上キレがなくなっていくように見えてしまう。バランスが難しい。時代的背景や違いを理解した上で、その時代においてダメなとこは着実に一人ひとり変えていこうという点は同意する。複数回※不適切な表現がありますが~ のテロップを入れることで表現規制を回避。
後半からネタ切れ感があったのだが、とくに阪神大震災のエピソードが蛇足感があった。必要か? なんか最終的に帳消しにされていたような…。あまちゃんで必要だったのはわかるんだけどね。全6話くらいだったら基本的なストーリーである世代間対立⇒着地点見出す、で乗り切れたかもしれない。
まあでも、突然のミュージカル風不満表明はすき。あとなんか渚ちゃんが色っぽい。
【詳細】
<メモ>
昔から見た現代あるある。
- ニャンニャン、チョメチョメ、スケ番、ギンギラギンなどの80年代のギラつきへの憧憬
- キョンキョンが40年経っても活動している
- 〇〇ハラスメント(セクハラ、パワハラ、マタハラなど)禁止やコンプライアンス遵守などの規制が多く生きづらい
- 部活指導時の水分補給奨励
- スマホ(耳うどん含む)、コスパ、サブスクなどの新概念
- タバコの値段が上昇、喫煙のハードルが高くなっている
- 働き方改革の負荷が上司に行く
- 託児所の整備や育休が取りやすくなっている
- 精神論・根性論の忌避
- 性的同意アプリなどにみられる性交渉のハードル上昇
- LGBTQ、同性婚、女装などに比較的寛容になっている。登校拒否も。