【概要】
著者(監督):落合陽一
20世紀を「映像の世紀」とするなら21世紀は「魔法の世紀」。自身のメディアアート作品Pixie DustやFairy Lights in Femtosecondsを紹介しつつ、到来しつつあるパラダイム・世界観の変化に関し好き勝手話す。話が飛び過ぎていてやや言葉足らずな感じも。
本書が『デジタルネイチャー』につながる印象(未読)。
【詳細】
あらゆる虚構、リアル/バーチャルの対比を飛び越えて、僕ら自身が魔法使いや超人になる世界。虚構は一ひとつの現実に吸収され、この世界自身が物語になっていく。
現代のアーティストとは、あらゆる文脈をその中に飲み込んでいこうとするプラットフォームの同調圧に、絶えざる技術革新がもたらす原初的な感動によって挑む続ける存在です。
物体と人間の二分法ではなくて、むしろ物体と情報のやり取りを考えて、その中間インターフェースとしてある形式的な「場」――より正確には、コンピュータによって計算することで、「場」の捉え方が再現可能になるような空間――を考えました。
「魔法の世紀」では人間の感覚を超越した設計を行うことで、メディアが物質世界自体をプログラミングできるようになります。そして僕は、コンピュータが制御するモノとモノ、あるいは場と場の新しい相互関係によって作られ、人間とコンピュータの区別なくそれらが一体として存在すると考える新しい自然観そしてその性質を「デジタルネイチャー」と呼んでいます。