Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

総員起シ

【概要】著者(監督):吉村昭 海難事故の暗い秘密、沖縄戦に従軍した理髪師、伊号第三十三潜水艦沈没および引揚などの五短編を収録。人間が歴史の大いなる力につき動かされて動き回るさまを、著者お得意の淡々とした筆致で克明に描く。どれもずっしり重いが…

満潮の時刻

【概要】著者(監督):遠藤周作 太宰の『パンドラの匣』みたいに、主人公が入院する。 出征していないこと・生き残ったことへのうしろめたさ、入院中の心境や手術の描写、他の入院患者や看護婦・妻との交流には著者の経験が生きている模様。 『沈黙』のパイ…

ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来

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【概要】著者(監督):ユヴァル・ノア・ハラリ 訳:柴田裕之 あらゆる事物のデータ化が進む21世紀に対し問題を提起する。 20世紀に長足の進歩を遂げた核兵器や医療などのテクノロジーは、それまでの人類が数千年も課題としてきた飢饉・疫病・戦争を、技術的…

"きれいな字"の絶対ルール 

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【概要】著者(監督):青山浩之 「きれいな字」は「配慮のある字」。ふせんや赤字修正など、「字を書く機会が減ったからこそ、手書き文字の価値は高まっている」。悔しいが文字のきれいさが与える印象が大事なのは間違いない。 【詳細】 そこで本書では、脳…

日本の歴史5 王朝の貴族

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【概要】著者(監督):土田直鎮 藤原氏の勢力伸長と摂関政治の完成を主軸に描く。当時の宮廷政治劇はもちろんのこと、中央政権の運営を担っていた彼らの衣食住や人生観・世界観などを窺い知れる『源氏物語』を読んでいるとわかりやすいと思う。 【詳細】 <…

三島由紀夫紀行文集

【概要】著者(監督):三島由紀夫 編:佐藤秀明 ミシマの紀行文(死語?)を集めた。 世界一周で「感受性を濫費」した彼は、ギリシャやリオに多くのページを割く。やっぱりギリシャが大好きな模様。 ニューヨークで映画『羅生門』の評価を聞いたり、リオで…

苦界浄土

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【概要】著者(監督):石牟礼道子 「ユーキ水銀で溶けてしもうた魂ちゅうもんは、誰が引きとってくるるもんじゃろうか」 ことばを伝える術を失った水俣病患者たちになり代わり、彼らの言葉を紙面に呼び寄せる。挿入される医学的報告書や議事録と本編の文学…

金子文子と朴烈

【概要】著者(監督):イ・ジュンイク センシティヴになりそうな題材ではあるが、怨讐を超え、巧みな手腕と懐深さで愛の物語として昇華させた。シリアスな部分もあるが全編を通して暗さはあまりなく、鑑賞後は不思議とすっきりとした余韻が残る。日本語〜朝…

私の初めて、キミにあげます。

【概要】著者(監督):西沢5㍉ イラストレータ寄りの画風でちょっとエッチなキャッキャウフフを描く。女の子が攻勢をかけているのが非モテの皆々様の妄想に合致するのでは。01、04あたりが好きかな。 #平成最後に自分の代表作を貼る pic.twitter.com/P4Qu0…

不自然な宇宙

【概要】著者(監督):須藤靖 宇宙観の変遷やインフレーション宇宙論の概説後、マルチバースの諸段階(Lv.1~4)、宇宙原理や人間原理、シュレーディンガーの猫や量子自殺、4つの相互作用の大小関係などさまざまな話題にふれ、思考実験に誘う。素粒子論や宇…

楽園のカンヴァス

【概要】著者(監督):原田マハ 絵画ミステリー。美術研究者2人の奇妙な鑑定バトルと、絵画「夢」に関するアンリ・ルソーのありえたかもしれない物語。それらを現代のルソー展が導く27年越しの邂逅でサンドイッチする。「この作品には、情熱がある。画家の…

炎のタペストリー

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【概要】著者(監督):乾石智子 並外れた記憶力と奪われた力を持つ女主人公が、魔法や炎の鳥のいる世界を旅する。そんな王道ファンタジー。道具立ては普通だが、平和への祈りが印象に残る(「不忘の誓い」)。テンポよく密度高めに進行し1巻で完結するので…

痴呆を生きるということ

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【概要】著者(監督):小澤勲 タイトルが危なげなことからもわかるように15年くらい前の本。具体的すぎるほどの実例を挙げながら、自分に近しい人が認知能力の衰えにより、奇行や妄想、理不尽を撒き散らすモンスターに変わる恐怖を描く。「その悲惨を突き抜…

彼方のアストラ

【概要】著者(監督):篠原健太 『SKET DANCE』でおなじみの作者。前作とはガラッと変わって舞台は宇宙。dis-asterに巻き込まれた少年少女たちがad astraする。星から遠ざかり、また戻るわけだね。 ①SF要素(超光速航法、〇ローン複製、惑星移住...)+②漂…

高坂正堯

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【概要】著者(監督):服部龍二 『文明が衰亡するとき』でおなじみ高坂の評伝。戦後政治史を縦糸に、高坂の精力的な活動を横糸に展開する。 大学教授としての研究と指導、政治ブレーンとしての活動、雑誌への寄稿やテレビ出演、多忙な生活を送っていたよう…