著者:古川武彦 大木勇人
評価:B
【概要】
終端速度や蒸気圧にはじまり、自己組織化やカオスまで。自然は不思議がいっぱい。
基本的には中学~高校までの知識で何とかなるが、等圧線、等高度線あたりからあやしくなる。
【詳細】
生成消滅を繰り返す雲。そして、そのもととなる水と熱と風のハーモニープロジェクト。
いつ果てるともなく繰り返される物理量の授受。
豊富な天気図や気象衛星画像を見ながら、
「気象学」の門を叩こう。これと併せてどうぞ。
当然ながら物理・化学のいろんな現象が絡んでいる。キミはこれらの諸現象をうまく説明できるか?
ex.)凝固・融解・蒸発・凝縮・昇華、核生成・核成長、断熱膨張・断熱圧縮、顕熱・潜熱、伝導・対流・放射、コリオリ力
なお、気柱のセオリーを駆使しはじめたあたりから若干理解度が覚束なくなる。
人工雨やお天気シミュレーションなどのおニューな話題、気象予報士のお仕事などもおまけに紹介されており興味深い。
そして、時折顔を出す地球君のかわいくなさが絶妙で、むしろ愛おしい。