【概要】
著者(監督):伊藤敏
世界史の予備校講師が古今東西24の決戦を取り上げる。トトメス三世の遠征(メギッドの戦い BC1457)にはじまり、カンナエやアウステルリッツ等の有名な戦を経て、ウクライナ戦争(キーウ)まで3500年にわたる決戦の歴史を辿る。なお本書での決戦の定義は以下のいずれか一つ以上に該当するもの:
(1)「殲滅と攪乱」が効果的に機能し、勝利に貢献した戦闘
(2)戦争目的に最大の貢献をもたらした(あるいはそれに準じる)戦闘
(3)何らかの技術革新をもたらした戦闘
戦略の基本は「相手の強みを減殺しつつその弱みを利用する」ことであるが、武器や戦術の革新・機械化(騎兵、包囲殲滅戦法、火器、後装式の銃など) 、師団や参謀本部といった組織改革 により、各国が主導権を握ろうと全精力を傾注してきた(している)。「軍事史は歴史の中でも、とりわけ多面的な観点が要求される分野」であり、戦いそのものだけでなく前後の歴史との関係性も語られる。
【詳細】
<目次>
- 序章 「戦場」と「決戦」――歴史を左右する「決断」の場
- 第Ⅰ章 古代の戦場――歴史が始まるとき、戦争も始まる(1.古代の戦闘技術、2.諸兵科連合の出現、3.攻城戦、4.海戦)
- 第Ⅱ章 中世の戦場――馬から火器へ(1.イスラーム勢力の大攻勢、2.騎士の時代、3.モンゴル、4.歩兵の復活)
- 第Ⅲ章 近世の戦場――火器の普及と過渡期の戦争(1.近代戦闘の雛型「槍と銃」戦術、2.東アジアの再編、3.清朝の興隆、4.植民地戦争)
- 第Ⅳ章 近代の戦場――戦争の近代化がもたらしたもの(1.戦争の「近代化」、2.戦争の次なる「近代化」、3.帝国主義戦争)
- 第Ⅴ章 現代の戦場――世界大戦と戦争の行く末(1.第一次世界大戦、2.第二次世界大戦、3.世界大戦後)
【古代から現代までの24の戦場・決戦】メギッド、カンナエ、アレシア、アイゴスポタモイ、カーディシーヤ、チヴィターテ、襄陽・樊城、ラウペン、パヴィア、鄱陽湖、ジョーン・モド、ケベック、アウステルリッツ、ナッシュヴィル、ケーニヒグレーツ、呉淞、イサンドルワナ、ガリポリ戦役、ヴェルダン、スターリングラード、硫黄島、テト攻勢、湾岸戦争、キーウ
<メモ>
いつかやるもたまに観とるぞい。