【概要】
著者(監督):三上延
(1)稀覯書ミステリとしておなじみ。さる理由により安楽椅子探偵となった栞子さんとその下僕が古書関連の事件を解決していく。そのたびに過去がちょっとずつ明かされていき…。
総じて読みやすく、各話のラストのヒキがうまい。シリーズものの常として古書堂を訪れる客人が増えていくのは世界が広がっていく感じがして良い。
清楚黒髪内気巨乳のヒロイン設計がもはや清々しい。
新潮文庫の栞やアンカット本、絶版文庫などのトリビアもありちょっとお得感。とりあえず『せどり男爵数奇譚』はAmazonにお願いした。
(2)ミステリよりも主人公2人の過去と現在が進展するところが主か。栞子さんの読書感想文とか母親とか、大輔君の元カノとか、ふたりの過去がちょっとだけ明かされるところ。名前で呼びはじめるところ。 前巻に比べると、ミステリというかトリビア感が強いか。
(3)盗難や書名探しが事件となる。人が死んだりしないのが平穏でよい。古書交換会、飲み会で縮まる距離、妹の陰謀。少しずつ深化・展開する作品世界。
某鍵ゲーの「おとといは兎~」の元ネタ、宮沢賢治ネタが面白かった。
【詳細】
続巻読了次第追記。