著者(監督):新井紀子
【概要】
「東ロボくん」「RST(リーディングスキルテスト)」プロジェクトを通じ把捉したAI技術の限界と読解力の重要性を説く。読解力格差が収入・AI代替性格差に直結する恐怖を描き、読解力の養成に重きを置くよう警鐘を鳴らす。言葉の端々に皮肉を効かせるが情熱はある。上記プロジェクト運営の苦労話ももっと聞きたい。
【詳細】
畢竟AI技術の発達はイノベーションによる労働者の分断に過ぎない。
⇒AI技術も所詮は数学テクニック(論理・確率・統計)の複合体でありシンギュラリティはSFであると一蹴。
⇒「AIにできるのは、基本的に生産効率を上げることだけで、新しいサービスを生み出したり問題を解決したりはできない」。
⇒が!AIでもそれっぽい答えを出せるようになってはきている(フレームを自力で設定できず、文意は読めていないとはいえ)。
⇒読解力が低く問題を雰囲気だけで解いているような、イノベーションに代替可能なタイプの人の労働価値は急落する。
⇒イノベーションに代替されない人間を育てる教育に必要なのは「一に読解、二に読解、三、四は遊びで、五に算数」
⇒AIにできることはAIに任せ、問題のフレーム指定、人の感情・感覚を重視すること、文章・言動から意味を読み取ること、「困っていること」を探して解決に取り組むことなどに注力しよう。
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