2015-03-06 官僚たちの夏 本 B 城山三郎 小説・戯曲・ノンフィクション 官僚たちの夏 (新潮文庫) [文庫]著者:城山三郎評価:B【評】時あたかも高度成長期の時代。日本を動かすモーレツな男たちが通産省にいた。「ぼくのかんがえたさいきょうの人事」の実現を夢見るおやじさんと、いろんなタイプの官僚たちの群像劇。そのなかでも、軟体動物・片山はきわだってナウい思考のもちぬしといっていい(遼太郎風)。が、人間力学は物理学のように思いどおりにはいかないのであった。たしかに人材や。けど、それが問題や。鮎川や、その次は庭野やと、あんたはずっと先まで読む。先の先まできめられてしもうと、人間くさるし、反撥もする。