風の中のマリア (講談社文庫) [文庫]
著者:百田尚樹
評価:B
生まれながらの女戦士・オオスズメバチを主人公に据えたまさかの一作。非常に読みやすい。
マリア、アストリッド、フリートムント、フローヴァルト…オオスズメバチたちは衝撃のオシャンティーネームを有する。たしかに花子や太郎じゃアレだけども!
本書を読み進めるのは、オオスズメバチの写真をじっくり見て脳裏にその冷徹な姿を焼き付けてからにしよう。
首をもぎ取り、肢を削ぎ、肉団子になる様を想像しなければならないから、昆虫たちの擬人化は厳禁だ。
「私はアストリッドの娘、疾風のマリアよ」
なんて言われた日には大人しく肉団子になる他ない。
オオスズメバチの生態に関する豆知識。
オオカマキリ、キイロスズメバチ、オスバチらとの死闘。
飽きさせない著者の工夫が随所にちりばめられている。さすがは稀代のエンターテイナー百田尚樹。
女王が語る、生きることの厳しさ、素晴らしさ。
しれっとゲノムの話をするオオスズメバチ、死や恋愛について考えるスズメバチ…
自分は本書に文学の可能性を見た。
著者:百田尚樹
評価:B
生まれながらの女戦士・オオスズメバチを主人公に据えたまさかの一作。非常に読みやすい。
マリア、アストリッド、フリートムント、フローヴァルト…オオスズメバチたちは衝撃のオシャンティーネームを有する。たしかに花子や太郎じゃアレだけども!
本書を読み進めるのは、オオスズメバチの写真をじっくり見て脳裏にその冷徹な姿を焼き付けてからにしよう。
首をもぎ取り、肢を削ぎ、肉団子になる様を想像しなければならないから、昆虫たちの擬人化は厳禁だ。
「私はアストリッドの娘、疾風のマリアよ」
なんて言われた日には大人しく肉団子になる他ない。
オオスズメバチの生態に関する豆知識。
オオカマキリ、キイロスズメバチ、オスバチらとの死闘。
飽きさせない著者の工夫が随所にちりばめられている。さすがは稀代のエンターテイナー百田尚樹。
女王が語る、生きることの厳しさ、素晴らしさ。
しれっとゲノムの話をするオオスズメバチ、死や恋愛について考えるスズメバチ…
自分は本書に文学の可能性を見た。