Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

女神

女神 (新潮文庫)
女神 (新潮文庫) [文庫]
著者:三島由紀夫
評価:C

『女神』ほか10編と裏面の紹介にあるため、各編30頁程度かと思いきや、340頁程度のうち半分が表題作である。
まあ、なんだ。『憂国』『金閣寺』『潮騒』以外はあまり薦めない。

●女神

周伍パパはつくづく運がない男だ。
しかし結果的に娘が女神化したので、幸せといえるのかもしれない。
“どこといって非の打ちどころのない青年と、たびたび述べてきた非の打ちどころのない優雅な美女とのドライブは、もちろんゴー・ストップでとまる毎に、電車の停留所に立っている女たちの注目を一せいに浴びたが、こういう一組の描写は退屈を免かれまい。読者が目をつぶって想像して下さったほうがよいのである。”

●接吻

詩人ほど安全な人種はないらしい。

●伝説

ロマンチックチック止められそうにない。

●白鳥

馬が出てくる。三島君は馬術に造詣が深いのかもしれない。
“恋人同士というものはいつでも栗毛の馬の存在を忘れてしまうものなのである。”
↑よくわからない。

●哲学

哲学だ。

●蝶々

三浦環女史出現。

●恋重荷

“「礼子ちゃん、あなた着物の時に男の人が抱こうとしたら、うまく逃げられる手があるのよ。着物に針が入っていたと言って悲鳴をあげればいいのよ。まさか脱いでごらん探してあげるからなんて言いはしないから大丈夫だことよ。よくおぼえておおきあそばせ」”
みんなも使ってみよう!

●侍童

伊佐子さん・・・。

●鴛鴦

また馬が出てくる。胎教の効果に脱帽。
“久一にとって馬ほど愛すべき安全な玩具はなかった。やさしい動物である。傷つきやすい心を持ち、果敢な勇気を持ち、同時に怠けものの心と臆病さとを持った動物である。血走った目はたまには、敵意や蔑みをあらわしこそすれ、一度忠誠を誓った乗手のためには、人間も及ばぬ献身のまことを示した。”

●雛の宿

むかしばなし感漂う。

●朝の純愛

おっさんおばさんになっても夢見る少年少女でいつづけよう。
“二人が呼び起こそうとしたことは単純なことで、ある五月の朝、さわやかな少女の目が、愛する少年の姿にそそがれ、野には露が充ち、地平線には戦争と生の不安が大きく立ちふさがり、別れが予定され、接吻が暁の最初の一閃のように二人の若い唇をよぎり、……そういう忘れがたい愛の至福の姿であった。”