Javaさんのお部屋(サム・ジーヴァ帝国図書館)

Javaさんのお部屋です。引っ越しました。詳しくは「はじめに」を読んでね。スマホ版は全体像が見えにくいから、PC版と切り替えながら見てね。

2015-03-23から1日間の記事一覧

豊饒の海

春の雪―豊饒の海・第一巻 (新潮文庫) [ペーパーバック] 著者:三島由紀夫評価:A【評】 十三歳の清顕は美しすぎた。 ほかの侍童と比べても、清顕の美しさは、どんなひいき目もなしに、際立っていた。 色白の頬が上気してほのかに紅をさしたように見え、眉は…

東と西の語る日本の歴史

東と西の語る日本の歴史 (講談社学術文庫) [文庫]著者:網野善彦評価:B+【評】たくさんの文献を参照しながら、「通説化したさきの日本民族感、日本史像を根本から再検討」。独善的・視野狭窄なドグマに釘をさす。言語、慣習、制度、政治、経済など、東と西…

直観を磨くもの

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直観を磨くもの: 小林秀雄対話集 (新潮文庫) [文庫]著者:小林秀雄評価:B【評】「わかります」と「わかりません」を駆使して、秀雄、分かってんのか知らないが著名人とトークする。三木清、湯川秀樹、三好達治との対談が面白い。わからせる努力とわかろうと…

柿の種

柿の種 (岩波文庫) [文庫]著者:寺田寅彦評価:B【評】一ページ乃至二ページのつぶやき集。トイレのお供にどうぞ。 やっぱり随筆はある程度の分量があったほうが面白い。

竹取物語

竹取物語 (岩波文庫) [文庫]校訂:阪倉篤義評価:B+【評】岩波文庫にしては註が親切。貴公子たちの撃退、オキナとの掛け合い、「衣着せつる人は、こころ異になるなりといふ。物一こと言ひをくべき事ありけり」の別れ。五人の貴公子それぞれにオチがあってよ…

イスラーム文化

イスラーム文化−その根柢にあるもの (岩波文庫) [文庫]著者:井筒俊彦評価:A【評】人間存在のあらゆる局面を通じて、終始一貫して『コーラン』に現れている神の意志を実現していくこと、それがイスラームの見る宗教生活なのであります。イスラーム教徒が歴…

学問の力

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学問の力 (ちくま文庫) [文庫]著者:佐伯啓思評価:B【評】教養に関して重要なことは、自分が何かを考えるときに参照(レファランス)することができる思想的な軸なり基盤を獲得することにほかなりません。それな。ケーシィのよもやま話。「語りおろし」らし…

万葉集

万葉集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 [Kindle版]編:角川書店評価:B【評】角川のビギ・クラで準備運動。素朴で力強いますらをぶりで、自然や感情をあざやかに歌いあげる。「春過ぎて」「嗚呼見の浦に」「あをによし」「銀も」「石走る」など。なか…

京大現代文で読解力を鍛える

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京大現代文で読解力を鍛える [単行本(ソフトカバー)]著者:出口汪評価:B【評】良書。曰く、「高度な論理力は難解な文章を徹底的に読解することでしか鍛えることはできない」。読解・解答を通して、文章の主要部抽出×表現の感覚を身につけろ。含蓄ある文章…

茶の本

茶の本 (岩波文庫) [文庫]著者:岡倉寛三 訳:村岡博評価:B【評】茶湯は寂寞たる人世の荒野における沃地であった。疲れた旅人はここに会して芸術鑑賞という共同の泉から渇をいやすことができた。茶の湯・ザ・天心。英文著作の系譜に連なる。西洋を煽りなが…

そこにいのちのあるかぎり

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そこにいのちのあるかぎり だれもが己の人生を生きる“今日"を目指して [単行本]著者:桐生清次評価:C【評】教職経験や『虹の家』などでの経験をもとに著者が綴った散見される某社の支援も見逃せない。行政との折衝。入所者とのこころのふれあい、このグロー…