【概要】
著者(監督):山田尚子
軍記物語の最高峰としておなじみ「平家物語」をまさかのアニメ化。In タイランド中は観ていなかったが、このたびアマプラにて一気見。題材は古くキャラデザも独特だが、謎の魅力があり結構見ごたえがある。敦盛最期とか那須与一の扇とか「見るべきものは見つ」とか、「祇園精舎の鐘の声…」とか、主要イベントや名文句はばっちり拾われている。
OPの「最終回のストーリーは初めから決まっていたとしても 今だけはここにあるよ」という歌詞や、主人公・琵琶ちゃんの「私は誓ったのだ そなたらのことを必ずや語り継ごうぞ」というセリフが印象に残った。
【詳細】
<メモ>
- 通しで一気に観た。題材は古くキャラデザも独特だが、謎の魅力あり。
- オッドアイの琵琶ちゃんを観測者として据え、殿下乗合事件、富士川の戦い、清盛死去、倶利伽羅が谷の戦い、一の谷の戦い、敦盛最期、扇の的、安徳天皇入水、壇の浦の戦い、大原御幸、といった主要イベントをこなしつつ、約束された結末へ着実に進んでいく。滅びや諸行無常を感じさせる椿落ち描写頻出。時折入る平家物語の語りも適度に画が締まっていい感じ。5色の糸などの仏教的モチーフもオシャレに描かれておるぞ。
- OPの「最終回のストーリーは初めから決まっていたとしても 今だけはここにあるよ」という歌詞にあるように、琵琶の未来が見える右目の設定は読者のそれ。物語前半は貴人BOYSに仲間入りし、戦間期の平和な日常や王朝的な雰囲気を満喫し、後半では源平合戦で主要キャラが消えていくのを嘆くことになる。ラストの集合写真ぽいところが泣ける。何もできなくとも祈ることはできる。「私は誓ったのだ そなたらのことを必ずや語り継ごうぞ」と、琵琶ちゃん鎮魂に生きる。
- オッドアイの琵琶ちゃんと重盛。謎の能力を持っている者同士として惹かれるものがあったみたい。重盛没後は能力を継承し、右目で未来、左目で死者を視ることができるように。そして幼い容姿のまま老化しない。タイトルの「平家物語」の「平」の時に注目。「、」が眼の色になっておるぞ。雫型の目の形に似ている。
- いや琵琶ちゃん、都出たあと食べ方綺麗になっとるやんけ。
- 徳子さん美人。声はもしも~しの人。他の声優も豪華セット。原作でも生き残る徳子さんの役回りもサブ主人公感ある。生きている人間であって駒ではないぞい。
- OPとEDがそれぞれ雰囲気違っていい感じ。特にEDのRAP感やボイスなしのところは印象に残る。
監督若いな(; ・`д・´)
公式サイトに「犬王」も!