生命とは何か―物理的にみた生細胞 (岩波文庫) [文庫]
著者:Erwin Schrödinger
評価:B
物理学者であるS先生が生物体の謎に挑む。
ブラウン運動や√n法則を説明し、
“ちょっと信じられないような少数個の原子から成る集団、あまり少数なので、厳密な統計的法則などはとても示しそうもない原子団が、生きている生物体の中できわめて秩序のある規則正しい現象を支配するような役割を、確かに演じているのです”
と問題提起。
遺伝・突然変異などの生物学の知識を、量子論・エントロピーなど物理学的概念と関連づけんとする。
この試みが上手くいったかは判じ難いが、分子生物学の種を播いたことは疑いがない。
エピローグは難解。生命のありかについて思索しているらしい。
最近の版では、訳者が『生物と無生物のあいだ』に含まれる、通信工学のエントロピーを熱力学のエントロピーと取り違える誤謬を指摘している。
著者:Erwin Schrödinger
評価:B
物理学者であるS先生が生物体の謎に挑む。
ブラウン運動や√n法則を説明し、
“ちょっと信じられないような少数個の原子から成る集団、あまり少数なので、厳密な統計的法則などはとても示しそうもない原子団が、生きている生物体の中できわめて秩序のある規則正しい現象を支配するような役割を、確かに演じているのです”
と問題提起。
遺伝・突然変異などの生物学の知識を、量子論・エントロピーなど物理学的概念と関連づけんとする。
この試みが上手くいったかは判じ難いが、分子生物学の種を播いたことは疑いがない。
エピローグは難解。生命のありかについて思索しているらしい。
最近の版では、訳者が『生物と無生物のあいだ』に含まれる、通信工学のエントロピーを熱力学のエントロピーと取り違える誤謬を指摘している。