知的文章とプレゼンテーション
知的文章とプレゼンテーション―日本語の場合、英語の場合 (中公新書) [単行本]
著者:黒木登志夫
評価:C
ものを書くには多量の精神的(活性化)エネルギーを要する。コンピュータの普及により、その値は以前よりずっと低くなったはずだ。にもかかわらず、苦手意識が拭えないのはその努力を怠ってきたから。
わかりやすい文章を書く能力は、理系文系に関わらず不可欠な技術であり、能力の練磨を続けてゆかねばなるまい。
本書はタイトルに相違して、日本語論や英語とのつきあい方に章が割かれており、やや手を広げ過ぎているように感じた。谷崎や三島のお話は興味深かったが。
残念ながら、知的文章とプレゼンテーション能力を高めるには本書一冊では不足か。
以下本書から学んだ五箇条。
一、より長い修飾語(節)を前に置く
二、(長い)節、句の間に読点を打つ
三、文章が長くなりすぎないように句点を打つ
四、あいまい表現(「思う」「思われる」)を減らす
五、話の流れに乗る