【概要】
著者(監督):マシュー・サイド著 訳者不明
9.11におけるCIA敗北の要因は人材の偏りにあり、とまず指摘。画一的な組織では盲点を見抜けないので、ベン図で言うところの和集合のエリアを広げるのが重要、ということ。『失敗の科学』と同じ著者だったりする。
多様性を持たせることができた好例としては、イングランドサッカー協会の技術諮問委員会 エニグマ暗号解読チームなど。そうでなかった悪例としては、某エベレスト登山チーム、ユナイテッド航空173便など。
解決策としては、支配型ではなく尊敬型ヒエラルキーで組織を統率する、反逆者のアイデアを歓迎する、意見を自由に出し合える環境を構築する、など。重要なのは、
ヒエラルキーと多様性のどちらを選択するかではなく、両方のメリットをいかにして得るかだ。
あらゆるステータスが平均に収まる人間はいない(食事療法など)、社会的学習能力「集団脳」が人類の繁栄をもたらしたなどのこぼれ話もあり。
人類生物学教授ジョセフ・ヘンリック曰く、
肝心なのは、集団の中で人々が自由に意見を交換できるか、互いの反論を受け入れられるか、他者から学ぶことができるか、協力し合えるか、第三者の意見を聞き入れられるか、失敗や間違いを許容できるかだ。イノベーションはたった1人の天才が起こすわけではない。人々が自由につながり合える広範なネットワークが不可欠なのだ。
【詳細】
<目次>
- 第1章 画一的集団の「死角」
- 第2章 クローン対反逆者
- 第3章 不均衡なコミュニケーション
- 第4章 イノベーション
- 第5章 エコーチェンバー現象
- 第6章 平均値の落とし穴
- 第7章 大局を見る
<メモ>
同じ著者だったのか。