【概要】
著者(監督):木村泰司
古代ギリシャから現代アートまで、主要な美術作品や芸術家を紹介しつつその歩みを解説する。「美術を知ることは、その国の歴史や文化、価値観を学ぶこと」「美術は見るものではなく読むもの」とのこと。
その時代と地域を生きた人々の価値観や世界観・宗教観が反映されている。その時代の文化の発信地、芸術家の地位、「個人」の意識、絵画のメッセージ性、芸術家の収入源などの背景を知ると、より深い芸術鑑賞が可能になる。
【詳細】
<目次>
はじめに「美術史とは、世界のエリートの“共通言語”である」
第1部 「神」中心の世界観はどのように生まれたのか? ギリシャ神話とキリスト教
- なぜ、古代の彫像は「裸」だったのか? ── ギリシャ美術
- ローマ帝国の繁栄と、帝国特有の美術の発達 ── ローマ美術
- キリスト教社会がやってきた ── 宗教美術、ロマネスク
- フランス王家の思惑と新たな「神の家」 ── ゴシック美術
第2部 絵画に表れるヨーロッパ都市経済の発展 ルネサンスの始まり、そして絵画の時代へ
- 西洋絵画の古典となった3人の巨匠 ── ルネサンス
- 都市経済の発展がもたらした芸術のイノベーション ── 北方ルネサンス
- 自由の都で咲き誇ったもうひとつのルネサンス ── ヴェネツィア派
- カトリックVSプロテスタントが生み出した新たな宗教美術 ── バロック
- オランダ独立と市民に広がった日常の絵画 ── オランダ絵画
第3部 フランスが美術大国になれた理由 “偉大なるフランス”誕生の裏側
第4部 近代社会はどう文化を変えたのか? 産業革命と近代美術の発展
- 「格差」と「現実」を描く決意 ── レアリスム
- 産業革命と文化的後進国イギリスの反撃 ── イギリス美術
- 産業革命の時代に「田舎」の風景が流行った理由 ── バルビゾン派
- なぜ、印象派は受け入れられなかったのか? ── 印象派
- アメリカン・マネーで開かれた「現代アート」の世界 ── 現代アート
おわりに
<メモ>