著者:司馬遼太郎
評価:B
【粗評】
司馬に無能無能と言われ続けた乃木希典。
「この書きものを、小説として描くのではなく小説以前の、いわば自分自身の思考をたしかめてみるといったふうの、そういうつもりで書く」という司馬節は相変わらず健在。
乃木関連の唱歌や文章を交え、彼の生き方の根本原理を、陽明学の思想や軍旗事件から引き出そうと試みる。
第Ⅱ章から明治帝が出現してくると面白くなってくる。
ラストの場面はさすがの出来。
【良かった場面/箇所】
・明治帝と乃木の関係
・想像を交えたラストの場面
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【問題点・疑問点】
・乃木の復命書の全文を掲載していただきたかった!
・口癖:無能
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【その他】