評価:B
【評】
迷いなく幸せを描くことだけが現代における芸術家の真の反逆だと私は信じています。
シビれたね。
ばななが半生を顧みながら、
おとなになるひと、なったひとに、ことばの精神安定剤を投与する。
辛いことは、その場ではほんとうに辛いし、自分を深いところまでゆがめるけれど、あとで必ずなにかの土台になります。
そう思って辛抱するしかないんです。ポジティブ思考でも立ち向かえないし、ないことにもできません。みじめでちっぽけな自分と向き合い、砂を嚙むみたいな毎日はきっと人生に必須な科目なんですね。