評価:B
【粗評】
ハイデガーが、本来的な歴史性として考えていることは、ほぼこのように纏めることができるだろう。
自分を貫き、自らの生活を統御している力、過ぎ去ったはずのものに由来しながら、実はほかならぬ自分自身の中でなお生き続けている抗いがたい力、自分がそのようなものに負っているのを認め、これを己の身上となすにである。それは、自分にとって単に偶然そうであってきた在り方を、それ以外の可能性がありえないわが命として背負い受けること、一種の必然へと転換することにほかならない。
ハイデガーの生涯と思想を6:4くらいの比率で追うぞい。
中公新書の『ハンナ・アーレント』みたいな感じか。
西洋思想のことも少しわかるぞい。
『存在と時間』本体にぶつかってみなければわからないこともあるので、本体もどうでしょう。
幸いこの著者が最近和訳したらしいし。