2014-11-29 複雑系入門 本 A 科学・工学・数学 複雑系入門―知のフロンティアへの冒険 [単行本]著者:井庭祟 福原義久評価:B+【粗評】裾野が広すぎる「複雑系」の概説。本書を20ちょいの若者二人が書いたと思うと感動する。構成要素の機能が変化すると全体の文脈も変化し、それによって構成要素の機能がふたたび変わるという不断の循環。それが「複雑系」だ。ツールモデルとしてのフラクタル、遺伝的アルゴリズム、ニューラルネットワークから、目的対象としての生命、知能、社会まで。15章に至ってはもはや「禅」の思想。アプローチ方法に疑問も投げかける。コラム風の人間味ある研究者列伝が面白い。変な奴多し(ペギオとかペギオとかペギオ)。