【概要】
著者(監督):S.S.ラージャマウリ
「バーフバリ」でおなじみ。登場人物が好き勝手に暴れまわる勧善懲悪モノで、良くも悪くもインド映画を濃縮したような話題作だ。子供をムダにアクロバティックに救出する予告が印象的であろう。救出2部構成っぽい感じでイマドキめずらしく3時間もある。旅立ち、親友との出逢い、恋、ナートゥバトル、復讐、親友との対立、敗北・挫折、救出・脱走、救出その2、無双、復讐その2、大団円EDダンス…とてんこ盛りになっている。対照的なW主人公がとにかく無双する。オリヴィア・モリスさんがかわいい。
ちなみに、岡山ではムービックス倉敷のみの上映だが、結構人気で入りも上々だったぞい。
とりあえずナートゥバトルしようぜ!!!
【詳細】
<メモ>
- ビームとラーマ兄貴が好対照になっている。バイクと馬、野生児と都会人、もじゃもじゃとなでつけ、水と炎、ジェニーとシータ…。2人とも衝撃的な体力と回復力で無限に無双できる無二の親友。いっとき敵対するもラーマの秘めた意志に気づき…。
- 20世紀前半の大英帝国や英国人がにっくき敵となっているが、英国人ヒロインを紛れ込ませたり、ナートゥ対決のときに英国人のノリが案外良かったりしているので、英国への嫌悪やナショナリズムというよりは、中国の抗日戦争モノみたいにお約束の分かりやすい敵として描かれている感じだ。次期英国首相もインド系だったりとインドパワーの反撃は止まらない。
- ジェニーさんは英国の良心なので、Θ姫同様に情報のタレコミをしてくれるし、おじおば達が滅亡している中生き残ったし、EDダンスにも登場させてもらえた。そこまでおじおばの行いをよく思っていなかったとはいえ、英国壊滅もあんまり気にしてなさそうだ。まあ、そんな細かいこと気にすんな!
- ミスコミュニケーションがおもろい。インドでは頷くことの意味が逆になっているとか、ビームとジェニー間で言葉が通じず名前を間違って覚えてしまうとか(お約束)。釘でパンクさせるあたりのストーリーはベタだがむしろ清々しい。でも、あの子は宿敵の姪だった…。
- FIRE、WATER、STORY など、何かとRを入れ込んでくる。極めつけは中盤のINTERRRVAL。
以下見どころ。
- ナートゥ対決:やはりナートゥ対決が中盤の見どころ。自分の土俵に寄せてバトルすることが重要。女性陣は味方になってくれて”GO!!!”。お前らノリ良すぎや。
- 総督ハウス乗り込み:動物を引き連れ総督ハウスで暴れ回る。いやどうやって調達したんや(無粋)。その前の兄貴の解毒、薬草すごすぎやろ(しかもそこらへんに生えてるやつという)。
- 公開処刑シーン:トゲ付きムチでしばくのが観ていて結構痛い。民衆に蜂起させて窮地を脱するとは。カタルシスのための準備。
- ラーマ過去編:英国軍の襲撃時に戦士が覚醒してしまう。ダイナマイト装備のパパも割とあっさり撃つ。
- 最終決戦:姫x2の協力を得て本格的に乗り込み。今度はもじゃもじゃが兄貴を助ける番だ。肩車や2ケツ無双で大量殺戮兵器と化す。弓や槍も活用し、死体の山を築く。ラーマ兄貴もなんか神っぽくなる。2つに分けたペンダントも合体する。絶対にツッコんではいけない。個人的には最強の肩車攻撃時に薬莢絶対出すマンに徹しているビームさんが面白かった。
- ED:当然ダンス。謎の背景のおじさんたちと女神。スタッフロール小せえ。
<他>
☟「オリヴィア・モリス演じるジェニファーがビームに好意を持って、最後に伯父であるインド総督スコットが殺されても平然としているのはあまりにご都合主義的ではあるけれど」