監督:マーティン・スコセッシ
評価:B
【評】
ストーリーは概ね原作に忠実だが、ろどりごんが神の沈黙に幾度も苦悩し、遂に基督の赦し(?)に辿り着くまでの心理プロセス(矜持、侮蔑、欺瞞、韜晦、確信その他)が若干粗いような気がしてしまった。映像化って難しい。あと長い。
そして何より使用言語がポルトガル語でなく英語なのが苦しい。
やはり英語で「デウス」を語っているのは違和感が拭えない。
でも。キチジローの卑屈で弱いユダ・ザ・イスカリオテ感、イノウエ筑後守の狡猾ジジイ感は良かった。そしてガルペ・ザ・パードレは、顔の造形が面白かった。
やはり英語で「デウス」を語っているのは違和感が拭えない。
でも。キチジローの卑屈で弱いユダ・ザ・イスカリオテ感、イノウエ筑後守の狡猾ジジイ感は良かった。そしてガルペ・ザ・パードレは、顔の造形が面白かった。
シーンとさせてのジーザスヴォイスは演出的には良かったが、原作のホントに聞こえたのかどうか分かりにくい感じが音声化されてしまうと、若干興が削がれる。あと”Stamp on me.”ってもろに英語やしな。
- 台湾。
- 全体的に薄暗いので白抜きの字幕が目に痛い。
- ジーザス像が不気味すぎる。夜出てきたら漏らす自信ある。
- 拷問描写(熱湯、水磔、穴吊り):迫力がありグッド。
- 番人と信徒の談笑:グッド。
- さいご十字架握りしめてたね。心は奪わせないぞというささやかな叛逆かな。