トラウマイスタ
トラウマイスタ 1 (1) (少年サンデーコミックス) [コミック]
著者:中山敦支
評価:B
2、3年ほど前に某K大のMトロピーの冊子で一位を獲得していた『トラウマイスタ』。
キュビズム風の奇抜な構図やデザイン、女の子の描き方など、作者の非凡さは見受けられるが、3巻くらいまで読んだだけでは、あまり魅力を感じないかもしれない。スジャータさんはみんなの嫁。
ただのサンデー凡作短命漫画で終わっていたかもしれない本作に危うい魅力をもたらしたのは、まぎれもなくダヴィンチというトリックスターの登場。掻き回され、混沌の渦に巻き込まれ、妖しい光を放ち始める『トラウマイスタ』。加速するコマの奔流。その流れに抗えずいつしか身を任せてしまう読者。なんたる奇妙な読後感!
トラウマは逃げるためにあるのじゃなく、乗り越えるためにある!
乗り越えるための力こそ勇気なんだ!!
その勇気の翼ひとつで、どこにでも飛んでいけるさ。
―――トラウマイスタ・完―――