【概要】
著者(監督):廣木 隆一
震災後も残された者の人生は続くんじゃ。オムニバス形式で淡々と。喪われたものへの追憶も、知らなかった未知の世界も、展望の見えない現在も、少しずつ光のさし込んできた未来も、いつしか日常となっていくんだなあ。
【詳細】
<あらすぎるあらすじ>
早朝の除染服。被災後のプレハブ住宅で暮らす父娘。
娘は英会話研修と偽り長距離バスで東京でデリヘル業。
※アロハ市役所員も出てくるよ!
淡々と進んで行くけれど、終盤には衣類を海中に投じたり、ミウラさんが辞めたり、子犬を拾ってきたりとちょっと展望が開けてくるか?
高良君ミウラさんも辞めたし、パパもがんばりそうだから、たぶん出稼ぎはやめるんだろうな…。
<印象>
- 無職パチンカスのパパに冷たい父娘の食卓が苦しい。
- プレハブ住宅、建設重機、除染服、放射線量、帰還困難区域、汚染土・汚染水、昔の農業や漁の話などのセンシティブモティーフがこれでもかと登場。他にもバーに来てる女子大生が卒論テーマと称して無神経に質問したり、がんばれふくしま系のポスターが貼られていたり。個人的には帰還困難区域の中、人はおらず草は伸び放題だが信号は黄色で点滅し続けるシーン一番しみじみきたかな。